3月13日配信のメルマガに「金色のMacBookが出る!? 大爆笑ですね」と記した高城剛さん。そのワケを知りたいという読者からの質問に、笑った理由と興味深い“色”についての薀蓄を披露してくださっています。そしてさらに深~い考察も…。
市場からモノづくりをはじめるのは衰退局面になっていることの証
Question
いつも興味深いメルマガありがとうございます!
ずばり質問ですが、アップルが発表したMacBook、ウェアラブルのウォッチを高城さんは買われる予定ですか?
両方ともネット上でも賛否両論があるようですが、高城さんが思う良し悪しはどんなところでしょうか?
購入検討しているので、ぜひ参考にさせてください!よろしくお願いします!
また、金色のMacBookについて爆笑と表現されてましたが、その意図はダサいという意味ですか?
高城剛の回答
その昔、スティーブ・ジョブズが戻ってきたばかりのアップルと仕事をする機会に恵まれたことがあります。
当時、iMacがそれなりの評価を得はじめた頃で、ボンダイブルー以外のマルチカラーを出す、ということで、そのカラーの選び方に皆喧々諤々言っていました。
カラーは、国によって好まれる色と好まれない色があり、米国では「赤」は、好まれない色とされているのを、その時に習いました。
なぜなら、「赤」は共産主義カラーであり、米国人は本能的に「敵国」の色と刷り込まれているから嫌うそうで、だから生産量を極端に減らしている、ということでした。
逆に注意を引きたいときには、ワンポイントで「赤」を使うとのことでした。
だから大統領候補は、ここ一番の演説には「赤」のネクタイを締めると、その時学んだのです。
さて現在、「ゴールド」のディバイスが世界でもっとも好まれている場所は、どこでしょうか?
それは、マカオの質屋なんです。マカオの質屋に行くとわかりますが、あらゆる軒先で24金塗装されたiPhoneやMacBookが販売されています。
僕は、マカオの質屋のトレンドを、アップルが正式に採用したことに正直大笑いしました。
まあ、中国のiOS数は1億台を超えましたので、仕方がないのかもしれませんが、市場からモノづくりをはじめると、実は衰退局面になっていることの証のように経験上感じます。
同じように、200万円近くするAppleウォッチを出したことで、この製品の末路が見え隠れします。
最終的には自分で使ってみなければわかりませんので購入しますが、正直大きな期待はしていません。
ちなみに、あたらしいMacBookはスペースグレーにすると思います。
バルセロナのカフェやブラジルの路上でゴールドのMacBookなんて、危なくて広げられませんよ!
著者:高城 剛
コミュニケーション戦略と次世代テクノロジーを専門に、創造産業全般にわたって活躍。ファッションTVシニア・クリエイティブ・ディレクターも務めている。毎週お届けする『高城未来研究所「Future Report」』では、今後世界はどのように変わっていくのか、私見と俯瞰的視座をあわせてお届けします。
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