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フルマラソンの前に短距離で練習させるな。子供は失敗したほうがいい

何か目標を立てたときに、達成に対する心構えや考え方は千差万別です。無料メルマガ『起業教育のススメ~子供たちに起業スピリッツを!』では今回、小林正観氏の著書にある話を呼び水に、子供たちや親御さんに持っていてほしい、「挑戦すること」に関する考え方を提示しています。

自立・自律型人財が持つ共通する考え方、見方とは

例えば、「富士山に登りたい」という目標を立てたとしたら、みなさんは、次に、どういった行動をとるでしょうか。私だったら、まずは、自分が登れるだろうと思う低い山を探して、腕試しにその山に登ろうと考えます。また、「フルマラソンを走ってみよう」という目標を持ったら、きっと、1km、3km、5kmといった短い距離で、マラソンから始めようとすると思います。

みなさんは、富士山に登る、フルマラソンを走るとしたら、どのような行動を起こすでしょうか?

以前、小林正観氏のご著書「喜ばれる 自分も周りも共に幸せ」を拝読したことがあります。同著の中で、小林氏は、

自分をがんじがらめにしている決めごとを捨てて、何かをするためには、何かを乗り越えなくてはいけない、というのをやめる。

と著されています。その例えとして、富士山への登山について、「初めから富士山に登ってしまえばいい」と述べられています。みなさんは、「初めから富士山に登ってしまえばいい」なんて聴いたら、どのように思いますか? 私は、思わず「えっ、初めから登っちゃっていいの!?」と思ってしまいました。

もし、「富士山に登ろう」と考えたら、トレーニングも兼ねて手頃な山から、登山を始めるだろうなと考えていたので、新たな見方捉え方を学ぶことができました。

この「はじめから富士山へ」の話を拝読して、その示唆として、自立自律型人財が持っている共通する考え方、見方、捉え方が含まれているように感じました。

まず1点目は、「『固定観念にしばられない」ということです。

富士山に登りたい、フルマラソンを走りたいなど、「何かをしたいやりたい」と思うと、それを実現するためには、別の何かをしなければいけない、という固定した考え方見方などをしてしまいがちです。

例えば、「フルマラソンを走りたい」と思うと、「短い距離から始めなければいけない」といった、固定化した考え方、見方にしばられることがありますね。

2点目は、「うまくいかなかったことから『学び』、あきらめなければ失敗ではなくなる」ことです。

フルマラソンの例で言うと、初めてフルマラソンに挑戦して、10kmでリタイヤしたとします。42.195kmを完走することはできなかったので、その時はうまくいかなかったこととして失敗したように感じますね。

しかし、「なぜ10kmでリタイヤしたのか」などと自分の中で問うて、考えることによって、「ペースが速かった」とか、「当日までの体調管理がうまくできなかった」とか、「走るフォームが良くなかった」とか、そういった多くのことを学んだとします。

その学んだことを2回目、3回目のフルマラソンに活かすことによって、走ることができる距離がどんどん伸びていくだろうし、完走できる可能性が高まってくるのではないでしょうか。長期的に見れば、初めてのフルマラソンのリタイヤは、失敗ではなくなりますね。

最後は、「まずは、やってみよう」という積極的、前向きな気持ちです。

「まずは、富士山に登ってみよう」
「まずは、フルマラソンを走ってみよう」
「まずは、人前で話してみよう」

などといったような、積極的、前向きな気持ち、勇気がとても重要になってきますね。

私自身、走ることが苦手だと思っているので、「フルマラソンなんて、自分にはムリ、ムリ!!」と思ってしまいます。

フルマラソンに限りませんが、このように思ったり、考えたりしてしまうと、その時点で、思考や行動は止まってしまいますね。「どれだけ走ることができるかわからないけど、走ってみよう」という気持ち、勇気を持つことで、次の行動へとつながることができますね。

子どもたちが、「何かをやってみたい挑戦したい」と思ったら、まずは、その物事をやらせてみる挑戦させてみるのも、子どもたちの成長を促すうえで、大切なことといえるのではないでしょうか。

子どもたち自身がやってみて、たとえ、うまくいかなかったとしても、その経験、体験から何かを気づいたり、学んだりすることの意味を伝え、促すことによって、次の行動へと発展させることができるのではないでしょうか。

◆参考文献 「喜ばれる」 小林正観 著 講談社

image by: mooinblack / Shutterstock.com

 

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