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文科省いじめ認知数は氷山の一角。新学年前に親が学校に伝えるべきこと

桜の季節が近づいてきました。お子さんがいじめに苦しんでいるご両親にとっては、春休みがようやくひと息つける時間かもしれません。しかし、無料メルマガ『いじめから子供を守ろう!ネットワーク』には、新学期を迎える前に学校側と話し合いを持ち、こちら側の意向を伝えておくことが今後の行方を大きく左右すると記されています。

学年末を迎えるにあたり

そろそろ高校では卒業式も開催されるようになり、学校は、学年末の雰囲気になっている頃ではないでしょうか。

2月25日に、警察庁から「平成27年少年非行情勢」が発表されました。発表によりますと、いじめが原因で警察が摘発した事件は200件で、前年より65件減少。この200件の事件で摘発・補導された小中高生は331人で、前年より125人減少。331人の内訳は、小学生48人、中学生206人、高校生77人でした。

校内暴力事件も967件に減り、1,000件を下回るのは11年ぶりです。減少した理由として、警察庁では「警察と学校の連携が進み、悪質な事件が減った結果」と分析しています。

数字的には2年連続の減少ですが、文部科学省発表のいじめ認知件数では、いじめは増加しており、今回の数字も、氷山の一角ではないかと思います。

さて、この学年末の時期ですが、いじめ問題に関しても、新学年を迎えるための準備をしておかなくてはなりません。小学校から中学校へ進学するときや、クラス替えを迎える学年などでは、とても重要なことになります。今現在、クラス替えなどでいじめがおさまっていても、新しいクラス替えで、いじめ加害者と同じクラスにならないように、再度、学校とお話をしておく必要があるかと思います。

中学に進学する場合、その中学にいじめ加害者が進学することがわかっていれば、新しい学校に事前に相談し、そのいじめ加害者と同じクラスにならないように配慮していただく等、対応をお願いすることです。

今の学校にお願いして、進学先の学校へ申し送りをしていただくことも大切ですが、直接、お話に行くことも大事です。なかなか確約まではしていただけませんが、大抵の場合、配慮して下さいます。

また、担任が代わるとか、校長先生が代わるとか言う場合は、新しい先生への引継ぎなど、お話しておく必要があると思います。単に学校任せにするのではなく、やはりこちらから出向きこちらの意向をきちんと伝えておくことが、来年度の1年間を良い状態にするための土台になります。

何事においても、万全の体制を整えるということは大事です。遠慮せず、また臆することなく、学校と交渉していただければと思います。それが、子供たちを守る、大きな力となるのです。

いじめから子供を守ろう ネットワーク
事務長 丸山秀和

image by: Shutterstock

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