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ナポレオンの死因となった細菌が判明か―スイス大学病院博士ら

その死因についてはさまざまな説が語られている皇帝・ナポレオン。無料メルマガ『Dr.ハセのクスリとサプリメントのお役立ち最新情報』によると、ピロリ菌による胃がんで亡くなった可能性が高いことが、スイスの大学病院の博士らの分析で明らかになったとのこと。そのピロリ菌、50歳以上の日本人の約8割が感染しているというからことは深刻です。

アイスマンもナポレオンも、死因はピロリ菌感染?

5,300年前のミイラ「アイスマン」の胃の残留物をDNA分析したところ、ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)が見つかったそうです(Science, 2016年1月7日号)。

ご存知のように、ピロリ菌は世界中で多くの人の胃にすみついている菌で、胃潰瘍や胃がんの原因になるものですが、その例にもれずアイスマンもひどい胃痛に悩まされており、胃がんで死亡した可能性が高いようです。

また、フランス皇帝ナポレオンの死因は、通説ではヒ素による毒殺と言われていましたが、科学的な検証では現代人と同様、ピロリ菌による胃がんである可能性が高いそうです。

スイスバーゼル大学病院のSteven B. Karch博士らによりますと、ナポレオンの遺体の解剖記録を分析したところ、胃に10センチ以上の腫瘍があったことなどが新たにわかりました。

そして、その場所や形状などからピロリ菌の感染が示唆され、ピロリ菌による潰瘍が進展して胃がんに至った可能性があるとされています(Nature, Clinical Practice Gastroenterology & Hepatology)。

ピロリ菌は50歳以上の日本人の約8割が感染しているとされ、特に団塊の世代以前の人は、殆んどがピロリ菌に感染しています。

放置しておくと胃がんになるリスクが5~10倍になるといわれていますので、気になる方は是非主治医の方と相談されますよう。ね。

image by: Boris15 / Shutterstock.com

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