「ハローキティ」と言えば、言わずと知れた日本発の人気キャラクターですよね。日本人女性は誰しも子どもの頃に最低1アイテムは持っていたはず。しかし最近では、かつての人気は薄れ、子どもたちが好きなキャラクターも時代とともに様変わりしました。そんなキティが、今アジアで大変な人気となっています。ハローキティの何が、人々を惹きつけるのでしょうか。
こだわり溢れる上海の「ハローキティ」レストランが大人気
先日上海にオープンしたのは、今やワールドワイドな人気を誇るキャラクター「ハローキティ」をモチーフにしたレストラン「Hello Kitty鍋鮮」。
鍋料理や小籠包、豆腐料理やボイルした肉料理などを提供する同レストランは、ハローキティの生みの親であるサンリオ公認で、大好きなキャラクターに囲まれて食事が楽しめると、上海のキティファンに大人気だそうです。
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店内は椅子やテーブルなどの家具からテーブルクロスに至るまで見事にキティ一色。
店内には他にもキティグッズを取りそろえたお土産コーナーも設置してあり、お客さんは料理を楽しむのもそこそこに、とにかく店内を写真撮影して回っている様子です。
地元の人はもちろんのこと、外国人観光客も多く訪れているとのこと、老若男女問わずの盛況ぶりで、もはや日本発のキャラクターとは思えないほどです。
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すでに香港のキティレストランは大盛況
昨年香港にオープンした「ハローキティ」のレストランは、連日長蛇の列だそうで、オープン時には地元の雑誌だけでなく、アメリカのCNNやTime、ドイツのラジオ局など、世界中から取材にかけつけたほどの話題性。
ランチタイムには最低30分、ディナータイムには45分以上の待ち時間がかかるとのこと、その大変な人気ぶりがうかがえます。
image by: Hello Kitty Chinese Cuisine
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このレストランをオープンしたのは、香港の実業家であるMan Kwong氏。
それまでは6年にわたってヘルスマガジンの出版に従事していた彼がこのレストランの開店を思いついたのは、ほんの2年ほど前だというから驚きです。
BuzzFeedによると、Kwon氏は、「ハローキティは若者に大人気のアイコンなので、彼らにとって身近な何かを選びたかった。それでレストランの開店を思いついたのだけど、反響は予想していたより何百倍も大きく、店の成功はすべてハローキティの人気のおかげだ」と語っていました。
なお、お客さんの75%が女性だそうです。
また、中国の浙江省には昨年キティの生誕40周年を祝い、テーマパークまでオープンしたそうです。
日本では人気は近年落ち着いているにも関わらず、なぜアジアでは今でも人気なのでしょうか。
日本とアジアの人気に温度差があるワケ
日本では人気は近年落ち着いているにも関わらず、なぜアジアでは今でも人気なのでしょうか。
ハローキティが日本で生まれたのは1974年。
これまでに作られたグッズの数は、実に50,000個にものぼります。
最初のターゲットは子ども (特に女の子) だったと思われますが、世界の歌姫マライア・キャリーなどの海外セレブがファンとして名乗りを上げると、日本の女子高生の間でも人気が広がりました。
ただ、日本人にとっては、小さい頃から慣れ親しんだキャラクターであり、決して目新しいものではないのです。
なのでその人気が一過性のものだったとしても、特に違和感はありません。
一方、中国や香港におけるハローキティの本格的なプロモーションは、日本政府観光局によって2008年頃始まりました。
中国や香港、台湾では、ハローキティは、最近の新しいキャラクターであり、いまだに「今どきのもの」という感覚なのでしょうか。
そのため、そこに懐かしさや子どもを対象としたキャラクターという概念は存在しないのかもしれません。
以前に台湾から友人が訪ねてきた時に、「トトロをモチーフにしたカフェに行きたい」と言われて足を運びましたが、ものの見事に外国からのお客さんばかりで驚きました。
日本生まれのキャラクターは、親しみやすくてその可愛さは世界共通。
アジアでのキティブームは、まだまだ続きそうですね。
Source by: MailOnline , BuzzFeed
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文/貞賀 三奈美