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世界が「日本の抹茶」に恋してる。訪日外国人にも広がる本場のMATCHA

 

日本人が古来より飲み続けているという抹茶が、近年ブームとなりつつあります。世界中で和食文化や健康志向が高まり、海外の都市部では「抹茶」を使ったドリンクや料理が楽しめる専門店が次々とオープンしています。また、急増する訪日外国人旅行客の間では、本場の宇治抹茶が楽しめる京都での抹茶体験が人気のようです。

世界的な抹茶ブーム。愛知県産のお茶がニューヨーカーを虜に

中国で発生した抹茶が日本に伝来したいのは鎌倉時代の1191年頃。その後800年以上ものあいだ、日本で親しまれてきましたが、いま世界的のあちらこちらで世界的な抹茶ブームがおこっています。

緑茶の一種であることから、英語圏では緑茶を意味する「Green Tea(グリーン・ティー)」とひとくくりにされて呼ばれることが多かった抹茶ですが、今では「Matcha」が通じるようになりました。

抹茶はニューヨークのトレンドに。image by: Matcha bar

世界中のトレンドの発信であるニューヨークで、抹茶ブームの火付け役になったと言われているのが2014年にオープンした抹茶専門店の「MATCHABAR」(マッチャバー)。このお店は日本有数のお茶の産地である愛知県西尾市の個人茶農家から取り寄せています。日本の茶農家で栽培された抹茶がニューヨーカーを虜にしているなんて、20年前なら想像すらしなかったかもしれませんが、いま、地方と世界がつながり始めています

 

また、ロンドンにある「Tombo」は抹茶のドリンクからデザートまでを提供するカフェです。

ロンドンの街に佇む抹茶カフェ。 image by: Tombo Facebook

 

こちらも静岡県の茶農家とパートナーシップを組み、日本産の抹茶を取り扱っている本格派です。

 

抹茶のソフトクリームが人気? image by Tombo

image by Tombo

 

オーストラリア・メルボルンでは初の抹茶カフェ「Matcha Mylkbar」が昨年にオープン。ベジタリアンフードを中心に抹茶ラテや抹茶グリーンティーなどの飲み物を提供しているお店ですが、中には、抹茶バーガーや抹茶パンケーキなんていう驚きのメニューも!

驚きの発想。これが抹茶バーガー!/ image by: Matcha Mylkbar Facebook

抹茶のパンケーキは美味しそう / image by: Matcha Mylkbar Facebook

 

抹茶ブームは欧米だけではありません。

▶︎タイのドリンクバーのメニューには宇治抹茶をブレンドした飲み物も。

 

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▶︎抹茶味のおいなりさん?

 

ここで紹介した世界の抹茶専門店はごく一部。お茶の産地と世界がつながり、アジアや欧米を中心に抹茶ブームは広がりを見せています。

 

抹茶はインバウンドでも人気!

image by: Shutterstock

今、世界中で人気の抹茶ですが、それは訪日旅行客の間でも同じで、旅行に来たからには「抹茶」を求める人で大賑わい。中でも、屈指の観光スポットである京都では、宇治抹茶を中心とした抹茶スイーツやお土産が人気のようです。

やっぱり1番人気は「抹茶アイス」

 

「抹茶天国にいきました」

 

こんな抹茶スイーツも人気

 

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抹茶味のティラミス。苦さと甘さを楽しむ旅行客も。

 

 

抹茶ケーキやパフェなど、様々な抹茶スイーツにはまる人たちが多いようですね。

 

斬新な抹茶カレー!

1832年創業の「伊藤久右衛門(いとうきゅうえもん)」は、京都宇治市に本店を構える、老舗の抹茶専門店。抹茶スイーツはもちろんのこと、最近では抹茶とカレーを組み合わせた「宇治抹茶カレー」が人気のようです。斬新なメニューは日本人のみならず、外国人も惹きつけているようです。

 

意外な組み合わせ!「抹茶トニック」

「抹茶トニックとヘルシーなベジカレー」

 

体験型を求める旅行者に人気なのは「抹茶体験」!

京都宇治市では「抹茶づくり体験」ができるお茶屋さんも多くあり、体験型を求める旅行者も多いようです。

宇治市内にある「三星園上林三入 本店」では、一人800円というリーズナブルな料金で抹茶体験ができます。宇治茶を石臼でひき、ひいた抹茶を茶碗に入れ、茶せんを使いお茶を立て、お菓子と一緒に味わえるというもの。

 

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茶畑ツアー

外国人旅行者向けに茶畑ツアーを開催する茶農家もあります。京都おぶぶ茶苑は「Guided Tea Tour」をおこなっています。

茶畑の見学、抹茶やほうじ茶を含んだ8種類のお茶をテイスティング、地元のレストランでのランチ、日本のお茶菓子試食が盛り込まれたツアー内容となっています。

 

 

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抹茶の中でもお土産に人気なのはキットカット!

京都で宇治抹茶を十分に体験した人たちは、やはり友人や家族に選ぶお土産は、抹茶系のものが多いようです。やはり人気なのは、世界的お菓子ブランドのキットカットの抹茶味

ネスレ日本では2004年より「宇治抹茶味」を販売開始。2008年には、空港免税店向けの「抹茶キットカット」、2012年には、「オトナの甘さ 抹茶」と販売の幅を広げてきました。そして、昨年度には京都府と同社が「宇治抹茶の振興に関する連携協定」を結び話題になりました。

image by: PR times

 

こういった戦略により、認知度は高まり、抹茶味のお菓子の中でキットカットは国内シェアではトップへ。

 

やはり、空港に免税品として、お土産用の「抹茶味のキットカット」をおくことで、外国人観光客のあいだで知られるようになり、おみやげとしては定番のとなったのでしょう。

「上司が突然抹茶のキットカットをくれました。なぜかわらないけど、とても感謝!」

「キットカットの抹茶味とエドシーランの歌さえあれば、ダメな人生をやり直せるわ」

「2017年の進化。抹茶キットカットがイタリアに。私はスーパーの中で泣いています」

「日本からお土産でダーク&ライトの抹茶味のキットカットを買ったのだけど、私たちの国にもあれば良いのにな」

 

他にも京都ではこんな抹茶お土産も人気。

「日本からのお土産。抹茶味のケーキ」

「抹茶味の八つ橋。京都のお土産」

 

全国的に「抹茶」商品を強化

抹茶に力を入れているのは、ネスレだけではありません。近年、企業と抹茶のコラボの傾向が目立ちます。

「お〜いお茶」でおなじみお伊藤園は、昨年約5億円をかけ、静岡相良工場内に「抹茶工房」を新設。海外向けに販売販路を拡大しています。

また、日清食品は今年1月に「カップヌードル 抹茶 抹茶仕立てのシーフード味」を発売。異色の味とそのインパクトは記憶に新しいでしょう。

 

また、あのビスケットブランド「オレオ」が先日発表した新作は「オレオ クリスピー 抹茶ラテ」。これは日本人の消費者に開発された独自のレシピで日本限定の味だそうですが、外国人旅行客にみウケそうですよね。

企業と抹茶のコラボが増える中、こういった「抹茶味」の商品は、今後「キットカット」のように外国人旅行客の間で新たな定番お土産に加わるかもしれませんね。

 

以上、世界で人気の抹茶について紹介しました。

古来から飲まれ続けてきた抹茶。私たち日本人にとっては身近な存在でしたが、今「世界のMATCHA」として大きく羽ばたきはじめ、いま、世界中が抹茶に恋する時代に突入しました。よくよく考えみると、何百年ものあいだ世界に知られていなかったというほうが不思議ですよね。

今後も日本の地方の茶農家とパートナーシップを組む本格派の海外のレストランやカフェも増加するはずなので、抹茶を生産する茶農家には大きなチャンスが待っているのではないでしょうか。

また、企業が「抹茶味」の商品化に本腰を入れ始めたのも大きな動きですね。今後も様々な抹茶味の商品が増えることでしょう。

抹茶の本場のひとつである京都に訪れる訪日外国人が様々なスタイルで抹茶を楽しむ姿をみると、これは一時的なブームでは終わらず、今後も加速することが考えられます。個人的には、ROYCEが販売するポテトチップチョコレートの抹茶チョコレート版なんかあったら、爆発的にヒットするのではないかと、密かに思っています。

image by: Shutterstock.com

 

文/ジモトのココロ編集部

出典元:ジモトのココロ(ジモココ)

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