例えば、「お風呂を使った後は壁の水滴を落とし、必ず室内乾燥機をかける」「洗面所も洗顔後は鏡・洗面器を拭き取る」…そうした習慣を続けていれば鏡の「ウロコ汚れ」は防止できるかもしれませんが、これを完ぺきに続けるのは難しいものです。今回の無料メルマガ『アリエナイ科学メルマ』では、著者で科学者のくられさんが、頑固な鏡の「ウロコ汚れ」をスピーディーに落とす方法について詳しく伝授しています。
鏡の「ウロコ汚れ」を解決する方法は?
風呂場、水回りのウロコ汚れ。水道水中のカルシウムが石けん成分と結合したりして、さらにマグネシウムなども抱き込んで、極めて強固な複雑なカルシウム塩で、塩酸でも30%くらいの凶悪な濃度でないと溶けません。そんな濃度の塩酸は水回りで使えば辺り一面塩素錆地獄になってしまいますし、安全性にも問題があります。そこでそうしたウロコ汚れはスポンジ研磨剤で削り落とすしかありません。
最近、100円均一でもウロコ汚れを落とすマイクロダイヤモンド入りの研磨スポンジが売られるようになってきました。これで擦れば鏡にウロコ汚れは確かにおちるのですが、10センチ四方を綺麗にするだけで人力では1時間くらいかかることもあります。これではまったく解決になっていないので、科学の力で解決します。
材料
image by: くられ
- 電動ドリル
バッテリー式が望ましいですが、延長コードでお風呂まで伸ばせるなら漏電に気をつけてAC式でも構いません
- ネジとナット
100均で売られているネジナットセットの中に入っているものを流用
- バリバリテープ
裏面が両面テープになっており面ファスナーを好きなところにつけれます。100均に売ってます
- うろこ取りスポンジ
ボディのスポンジが多少分厚いほうが良いです。あと複数個買っておくとよいです
あとは、カッターやプラスドライバーなどがあれば工作可能です。
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1.まずはカッターナイフでうろこ取りスポンジを半分にカットします。可能な限り水平にまっすぐ切断しましょう。切断面にバリバリシート(面ファスナー)を貼り付けます。どちらにザラザラ、ふかふか、を付けても問題ありません。
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2.こする面ではない持ち手側のスポンジに、バリバリシートごとドリルかキリで穴をあけて、そこにネジを通します。ネジを通したら、ナットでそれを締め付けて固定します。ガチガチである必要はないですが、多少しっかり止まっているほうがいいので、プラスドライバーやペンチを使って固定するといいデス。
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3.あとはネジ部をドリルチャックに固定して、鏡に水をぶっかけて、電動のパワーでギュインギュイン磨くだけです。ちなみにうろこ取りスポンジは速攻で使い物にならなくなるので、先端部だけをバリバリをはがして捨てて、付け替えてバンバン使うと良いのです。なので100円の安いものを使い捨てまくるのが正解です。
ちなみに、付けるモノを、紙やすりとかにするといろいろな研磨にも応用が利くので是非とも使ってみてください。
え? 電動ドリルがない? ホムセンで2,000~3,000円のモノでもいいですし、ちゃんとしたのを長く使うなら(バッテリー式は特にヘタりやすいので)マキタのものがおすすめです。
- マキタ電動工具 10.8V充電式ドライバードリル【キーレスチャック仕様】 DF330DWSP
あたりで検索してみてください。
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