世界で一番「親日」の島国・台湾に2015年まで住んでいた日本人「小 籠包(しょう・ろんぽう)」さんが発行する無料メルマガ『~台湾大好き!メルマガ~ レレレの台湾』。今回は、台湾での飲食や買い物を楽しみにしている旅行者にはとても嬉しい「宝くじ付きレシート」について。過去には日本人に大人気のレストランで大金の当たる1等が出たのに、当選者が名乗り出なかったという話もあったとか。台湾旅行へ行きたい方は、ぜひとも知っておきたい情報ですよ。
台湾はレシートが「宝くじ」になっているって本当?
台湾には日本とも、そして中国とも違う習慣や風習がいくつもあります。そんな独特の「ならわし」の中から、私、小 籠包が特に面白いと感じたものをご紹介します。
今回は、台湾へ旅行したことがある人なら知っている、宝くじ付きレシート「統一發票」について。台湾へ旅行されたことがない方には大変驚かれるのですが、実は台湾内で買い物した時に、レジでもらうレシートが「宝くじ」になっており、2ヶ月に1回の抽選で当選番号が発表されます。
これは台湾政府が考えた「脱税対策」の一環。店や企業がレシートを発行せず売上金をごまかすことのないよう、みんなが「レシートをくれ!」と必ず言ってくる仕組みとして、この「レシート宝くじ」が生まれたんですね。
もちろん、店の控え分とお客さんの控え分の両方が存在します。詳しくは「統一發票」で検索を。本当に頭がいいと思います、日本もこれを見習ってくれたら、もっと生活が楽しくなると思いますよ(本気)。
↓例えばこんな長いレシートや、
Solomon203 [CC BY-SA 4.0], ウィキメディア・コモンズ経由で
↓こんな四角いコンビニレシートまで、宝くじになっているのです(手書きのレシートは対象外です)。
Ltdccba [CC BY-SA 3.0], via Wikimedia Commons
もちろん、旅行で訪れた人たちにも賞金を受け取る権利はあります。その1等の金額はなんと、1000万台湾ドル、日本円で3600万円です!!!(1TWD:3.6円換算)
このレシート、レジのあるレストランでの飲食はもちろん、お土産を買ったお店や、コンビニ、スーパーでも渡されます。つまり、旅行者には常にチャンスがあるといっても過言ではないのです!ちなみに2等は200万台湾ドル(約720万円)、3等は20万台湾ドル(約72万円)、以下、14万円、3万6千円、1万4000円、720円と続きます。
私、小 籠包が台湾在住当時に当たったことのある金額は……、720円が3回ほどでした。……でも凄くないですか、3回も当たったの。だって、ただ買い物しただけですよ、普段の。それなのに720円×3回の金額がもらえたんですから。
「なんだ、たった720円なんていらねーよ」と思ったそこの方、お待ちください。こんな話がありました。私が台湾に引っ越してから1年経ったか経たないくらいの話。
台北101という元世界一高いビルが台北市内にありますが、その下にある「鼎泰豊」(ディンタイフォン)、そう小籠包で有名なあのレストランの台北101支店で、このレシートくじの1等が出たのです。
ただでさえ日本人観光客で大行列の鼎泰豊で、3600万円の大当たりが出てしまったのであります。ところが…当選者が名乗り出ない。鼎泰豊で1等が出たのは間違いないのです(店名が公表されます)。つまり、日本人旅行者が高額当選に気づかず、帰国してしまった可能性があったわけです。……嗚呼。
なみに、20%の所得税と印紙税がかかるので、実際に受け取れる金額は799万台湾ドル(2880万円)、それでもかなりの大金です。これは台湾旅行に行かない理由がありません。
発表は奇数月の25日、前の奇数月と偶数月の分が発表されます(例えば1月と2月分は3月25日に発表)。
↓台湾政府の「財政部」専用ホームページにて発表されるので、日本に帰国してからも確認できますよ。
さらに!どの店で何をいくら買った人が1等と2等に当たったのかまで公表されますので、気になった方はこちらもご覧ください。手間が省けます(3等以下はご自身でお確かめください↓)。
この当選した金額を恵まれない人たちに寄付するということもできます。街のいたるところに置かれている、この↓ボックスへ不要なレシートを入れるだけです。当選の確認は、ケースを置いた団体の方がおこない、当選した金額は慈善活動などの資金となります。こちらもぜひ、ご活用ください。
Solomon203 [CC BY-SA 4.0], ウィキメディア・コモンズ経由で
台湾へ 行くだけで出来る 運だめし。
みなさまのご当選を心からお祈り申し上げます!
image by: Solomon203 [CC BY-SA 4.0], ウィキメディア・コモンズ経由で