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「実は目が見えなくなってね…」男性が居酒屋で語った日常の幸せ

生きていればかならず直面することになる、自分や周囲の変化。その変化を受け入れられるか否かで、残りの人生も大きく変わってくるようです。今回の無料メルマガ『毎朝1分! 天才のヒント』では著者で日本マイブレス協会代表理事の倉橋竜哉さんが、とある男性との会話を通じて感じた、今の自分を「本来の姿」として受け入れて生きる大切さを説いています。

本来の姿

ホッピーの中抜きを飲んでいた倉橋竜哉です^^;

「目が見えなくなっちゃってね…」と言っていたのは、居酒屋にいたおじさんでして、以前、居酒屋のカウンターで飲んでいた時に、隣にいた初対面のおじさんとなんとなく話すようになりまして、「住んでるのは近所?」「仕事は何してんの?」みたいな世間話をしていたのですが、しばらく経って気付いたのは、そのおじさんはアルコールを全く飲んでいないことでした。ずっと「緑茶サワーのサワー抜き」…つまり冷たいお茶を飲んでいたのです。つまんでいるものも枝豆とか豆腐とか、割とヘルシーなものばかりでした。

居酒屋に一人で来て、ノンアルコールな人も珍しいなと思いまして、「お酒、飲まれないんですか?」と聞いたところ、「医者から止められているので、雰囲気だけ味わうためにここに来てるんだよ」とのこと。おじさんいわく、4年前に目の一部が見えなくなったそうで、その薬を飲むために、アルコールが禁じられているのだそうです。

人の病気のことは、なかなか面と向かって聞きづらいものですが、その時は、お互い見知らぬ相手だったことと、居酒屋の雰囲気もあってあと私の悪い癖もあって(おい!)、いろいろと聞いてしまいまして…。聞けば、まったく目が見えないわけでなく、左目の一部に「見えないところ」ができたとのこと。なので、日常生活はあまり支障はないけれど、困ったのが「クルマの運転」だそうで、それまで職場まで車通勤をしていたそうですが運転をやめて、電車&バス通勤に変えたそうです。

便利さに慣れてしまった車通勤を手放すのは、とても葛藤したそうで、田舎で本数の少ない電車&バスに、最初はとてもイライラさせられたとのこと。家を出る時間も、バスの都合でそれまでより1時間も前になったそうです。それまでは雨が降っても傘いらずだったのに、雨が降ったら濡れるし、電車やバスが遅れたり、車内でトラブルがあったりそのたびに怒りがわいてきたり、目が見えなくなった自分に腹が立っていたとのこと。

でも、ある時ふと思ったそうです。このまま目が見えていた頃の自分と、今の自分を比較し続けても仕方ない。今の自分を「本来の姿」として受け入れて、そのなかで最大限、幸せに生きよう、と。そう思ったからといって、具体的に何かが変わったわけではないそうですが、「これが本来の姿」と受け入れることで、目の前の世界がガラッと変わったとのこと。

朝、出勤の時に感じる季節の風、ご近所さんとの何気ない挨拶、駅前の情景から見えてくる世間の移り変わり、帰宅中に子どもにシュークリームを買ったり奥さんに花を買って帰ること…etc.

「自分はダメになってしまった」「以前に比べて不幸になってしまった」と思っていた頃は気づかなかったけれど、「これが本来の姿」と受け入れることで、目の前にいろんな幸せがあったことに気付いた。目が見えなくなったことが問題なんじゃなくて、失ったものばかり考えていて目の前のことが見えなくなっていたことが問題だった、…ということを言われていました。お酒を飲んでないのに、目を赤くして熱く語っておられたのが印象的でしたね。

長い人生の中で、自分自身が変わること、あるいは自分を取り巻く環境が変わることって必ずあると思います。変わる時に必ず伴うのが「今まで持っていたものを失う」ということです。失って初めてわかるありがたさ、とも言ったりしますが、状況が変わることで「前は〇〇があったのに!」と失ったものばかりに目がいったり、そのことばかり考えてしまうことはないでしょうか。そのせいで、せっかく素晴らしいものが目の前にあるのを気づかなかったり…。

でも、状況を受け入れた途端に目の前にある素晴らしいものが見えてきた経験はないでしょうか?これをお読みのあなたは、どんな変化の時に「これが本来の姿」と受け入れたことがありますか?

★まず私からあなたにこの言葉をお届けします

「本来の姿とは、いつの姿ですか?」

image by: Sarana Nakarat / Shutterstock.com

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【著者】 倉橋 竜哉(日本マイブレス協会) 【発行周期】 毎朝コツコツお届けします

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