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Upset problem child with head in hands sitting on staircase concept for bullying, depression stress or frustration

子どもの自殺急増の今、親子で読むべき「気持ちの伝え方」がわかる絵本

文科省の発表によれば、2020年に自ら死を選んでしまった子どもの数が過去最多を記録してしまったようです。新型コロナの影響などのような「大きな理由」ではなく、ほんの小さな辛い要因がいくつも重なって自殺にまで至ってしまった事例が多いとのこと。今回の無料メルマガ『育児に成功する【楽しい子育て絵本講座】』では子育て絵本アドバイザーの山口りかさんが、こんな時代だからこそ「親子で読みたい、子供の気持ちを伝えやすくなる絵本」を紹介しています。

子どもの自殺が最多! だからこそ親子で読みたい絵本

こんにちは、子育て絵本アドバイザーの山口りかです。

文部科学省は15日、2020年に自殺した小中高校生は479人で、前年の339人から、140人(41.3%)増で、、過去最多となったと明らかにしました。

校種別では、

小学生14人(前年比8人増)
中学生136人(同40人増)
高校生329人(同92人増)

高校生では特に女子が前年の約2倍の138人と急増しています。文科省は原因の分析を進めているそうです。

でも、原因らしいことが見つかったとしても、大きな出来事が1つというわけではなく、いくつもの要因が重なって、その子にとってはいっぱいいっぱいになってしまった…ということ。

何かの出来事ではなく、辛くて苦しくてたまらなくなってしまったことが原因ではないでしょうか。

私は、毎日のように、子育て中のお母様とオンラインセッションを行っています。そこで悩みを話す人に伝えているのは、「気持ちを感じて気持ちを話すこと」です。出来事は自分の外側ですが、気持ちは自分の内側にあるからです。

気持ちを話すと、マイナスに感じている気持ちは半分以下になり、プラスに感じていることは2倍以上になります。ところが、気持ちを話せないお母さんはとても多いのです。その理由は、色々ありますが、例えば、

・こんなに小さいことで悩んでいるのは良くない事ではないかと思っている。
・子どもの頃に、「泣かない!」「我慢しなさい!」のように言われて、悲しい気持ちにフタをする習慣がついてしまっている
・嬉しいことを言うと自慢と思われるのではないかと思って喜べなくなった…

などがあります。だから、オンラインセッションでは、メモを取る手を止めてもらい、両手を胸において自分の心に集中をしてもらい、感じたことをそのまま話してもらうようにしています。自分の気持ちを話せるようになるまでは、何回も何か月も何年もかかる人が多いのです。

そして、お母さんが気持ちを話すようになると、子どもの話や気持ちを素直に聞くことができるようになります。そんな家庭が増えると、自分の気持ちを扱えるようになったり、お友達の気持ちを聴ける子が増えて、幸せを感じる人がどんどん増えるようになりますよね。

そこで、自分の気持ちを伝えても大丈夫と思え、自分の気持ちを伝える方法が分かる絵本を紹介します。


気持ちの本』 
森田ゆり/童話館出版

※ Amazonでは「一時的に在庫切れ」となっていますが、出版社に問い合わせたところ、在庫があるそうですので、ご希望の方はご購入なさってください。

内容紹介

「うれしい気持ち、悲しい気持ち、しあわせな気持ち、いやな気持ち、どれもみんな、あなたの大切な気持ち」心の中は目で見えないけれど、心の中の状態を気持ちが知らせてくれます。その時の気持ちを大切にしてください。嬉しい気持ちや幸せな気持ちは、それを言葉にすることで誰かに伝えましょう。あなたの嬉しさはきっと2倍になるはずです。心にいかりの気持ちがわいたら、怒った気持ちを言葉にして誰かに話してみましょう。あなたが人に言葉にして話すと、その気持ちは半分になります。悲しい時も悔しい時もさびしい時も、そうです。言葉にならない気持ちもあるかもしれません。でもあきらめないで!あなたを分かってくれる人に聞いてもらいましょう。あきらめないで、聞いてくれる人を探しましょう。子ども電話相談もあるのです。「いろんな気持ちを大切にして ぐんぐん大きく しあわせになる。」
(童話館出版HPより)

【子育てワンポイントアドバイス】

「自己肯定感の高い子に育てること」を掲げる教育は必要かもしません。ただ、それよりも、自分の心や自分の体を守ることを子どもに教えることは、とても大切ではないでしょうか。

自分の心や体を守っていいとわかり、その方法を知っていると、自信となり、自分は存在をしても良いと思う、つまり、自己肯定感の高い子になるからです。そのために大切なのは、自分が感じた気持ちを大切にすること。

こんな風にお話をすると、ポジティブな気持ちしか話してはいけないと、無意識に思う人が多いのです。でも、大丈夫です。自分の心が感じたことなので、どんな気持ちであっても、あなたの大切な気持ちです。

でも、小さい時にお家や学校で禁止され、どんな気持ちをどんなふうに話したら良いかわからないお父さんやお母さんは多いのです。だから、『気持ちの本』を親子で読んでみてください。そうすると、気持ちを話すことを自然に許可できます。

さらに、気持ちを話す方法が学べ、練習でき、気持ちを話す人になります。そうすることで、親子で自分を大切にし、他者も大切にする、幸せな人がどんどん増えます。

『気持ちの本』は、このような人に特にお勧めします。

1.自分の心や自分の体を守る人になりたい人
2.親子で自分を大切にしたい人
3.幸せな人になりたい人

image by: Shutterstock.com

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【著者】 毎日楽しい子育て 【発行周期】 ほぼ週2回(火曜日・木曜日)

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