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ユーロ週間見通し:もみ合いか、ユーロ圏の景気回復への期待残る

■弱含み、ユーロ圏10-12月期GDPはマイナス成長

今週のユーロ・ドルは、弱含み。2月2日発表のユーロ圏10-12月期域内総生産(GDP)速報値は再びマイナス成長に転落したことに失望し、ユーロ売りが強まった。前欧州中央銀行(ECB)総裁のドラギ氏がイタリア組閣要請を受諾したことが好感され、ユーロ売りは一服したが、英中央銀行の金融政策を巡ってポンド買い・ユーロ売りが強まり、ユーロ・ドルの取引でもユーロ売りが再び優勢となった。取引レンジ:1.1952ドル-1.2145ドル。

■イタリアの政局リスク後退でユーロ売り縮小も

来週のユーロ・ドルはもみ合いか。新型コロナウイルスまん延によるユーロ圏経済の減速懸念は消えていないようだ。しかしながら、イタリアの政局リスクは後退しつつあること、今年半ばにかけてユーロ圏の景気回復が期待されていることから、リスク回避的なユーロ売りがさらに強まる可能性は低いとみられる。

予想レンジ:1.1920ドル−1.2120ドル

■下げ渋り、米追加経済対策法案への期待残る

今週のユーロ・円は下げ渋り。昨年10-12月期におけるユーロ圏経済の落ち込みを懸念して126円台前半までユーロ安・円高に振れる場面があったが、米追加経済対策法案の成立期待や新型コロナウイルスワクチンの接種ペースは加速するとの思惑が広がり、リスク回避的なユーロ売り・円買いは週末前に縮小した。取引レンジ:126円10銭−127円22銭。

■もみ合いか、ユーロ圏の景気回復への期待残る

来週のユーロ・円はもみ合いか。ユーロ圏における新型コロナウイルスまん延による制限強化の影響を懸念したユーロ売りは継続する可能性がある。ただ、ドラギ前欧州中央銀行(ECB)総裁がイタリア首相就任要請を受諾し、政局不安は和らいでいること、4-6月期におけるユーロ圏の景気回復への期待は持続していることから、リスク選好のユーロ買い・円売りは多少増える可能性がある。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・12日:12月鉱工業生産(11月:前月比+2.5%)

予想レンジ:125円50銭−128円50銭

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