[日経平均株価・TOPIX(表)]
日経平均;28725.48;-204.63
TOPIX;1876.85;-7.89
[寄り付き概況]
5日の日経平均は204.63円安の28725.48円と続落して取引を開始した。前日4日の米国株式市場は続落。ダウ平均は345.95ドル安の30924.14ドル、ナスダックは274.28ポイント安の12723.47で取引を終了した。追加経済対策の速やかな成立期待に加え予想を小幅下回った先週分新規失業保険申請件数を受けて寄り付き後堅調に推移。
しかし、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長がインタビューで、市場で思惑が広がっていた長期金利の上昇を抑制する措置を講じる可能性を示唆しなかったため長期金利が再び急伸したことが警戒感につながり下落に転じ、引けにかけて下げ幅を拡大した。
米国株安を受けた今日の東京株式市場は売りが先行した。東京市場でも米長期金利上昇への警戒感が強くなっているほか、国内外で変異型の新型コロナ感染拡大が懸念され、株価の重しとなった。また、今晩米国で2月の雇用統計が発表されることからこれを見極めたいとして積極的な買いを見送る動きもあった。
一方、引き続き世界経済回復への期待感が強く株価支援要因となり、また、原油価格の上昇も関連銘柄への物色意欲を誘った。さらに、昨日の日経平均が600円を超す下げとなった後ということもあり押し目買いが入りやすかったことに加えて、外為市場で1ドル=107円90銭台と昨日15時頃に比べ90銭ほど円安・ドル高に振れていることも安心感となったが、寄り付き段階では売りが優勢だった。今日は中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が開幕する。
セクター別では、海運業、情報・通信業、不動産業、空運業、電気機器などが値下がり率上位、鉱業、石油石炭製品、電気・ガス業、食料品、水産・農林業などが値上がり率上位に並んでいる。
東証1部の売買代金上位では、ソフトバンクG、ファーストリテ、東エレク、リクルートHD、日立造、日本電産、レーザーテック、アドバンテスト、マネックスG、TDK、SUMCO、キヤノンなどが下落。
他方、国際帝石、ENEOS、ダイキン、日産自、花王、資生堂などが上昇している。