[日経平均株価・TOPIX(表)]
日経平均;28748.87;+5.62
TOPIX;1902.89;+9.31
[寄り付き概況]
9日の日経平均は5.62円高の28748.87円と4日ぶり反発して取引を開始した。前日8日の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は306.14ドル高の31802.44ドル、ナスダックは310.99ポイント安の12609.16で取引を終了した。経済活動の再開が進んでいるほか、バイデン大統領が提示した1.9兆ドル規模の新型コロナウイルス追加経済対策法案を上院が可決したため速やかに成立し回復をさらに支援するとの期待に寄り付き後、大きく上昇した。特に景気循環株を押し上げ、ダウは日中取引で史上最高値を更新。一方、金利高を警戒したハイテク株の売りは加速した。
米国株式相場を受けた今日の東京株式市場は、寄り付き段階では売り買いが交錯した。引き続きワクチン普及や米追加経済対策による本格的な経済活動再開への期待感が強く、東京市場でも株価支援要因となった。また、外為市場で1ドル=108円90銭前後と昨日15時頃に比べ60銭ほど円安・ドル高に振れていることも安心感となった。一方、引き続き米長期金利が高止まっており、金利上昇への警戒感が継続し株価の重しとなり、寄り付き段階では売り買いが拮抗した。
なお、取引開始前に発表された20年10-12月期の国内総生産(GDP)改定値は実質前期比2.8%増、年率換算では11.7%増だった。速報値は3.0%増、年率では12.7%増だった。QUICKがまとめた民間予測の中央値は、前期比3.0%増、年率12.6%増だった。また、同じく取引開始前に発表された1月の家計調査は2人以上世帯の実質消費支出が前年同月比6.1%減少した。QUICKがまとめた市場予想の中央値は2.2%減だった。また、2月のマネーストックはM3の月中平均残高が前年同月比8.0.%増、M2は同9.6%増だった。
セクター別では、銀行業、不動産業、輸送用機器、保険業、鉄鋼などが値上がり率上位、鉱業、電気機器、サービス業、その他製品、海運業などが値下がり率上位に並んでいる。東証1部の売買代金上位では、三菱UFJ、トヨタ、ホンダ、日立、JT、日本製鉄、三菱商事、東京海上、東電力HD、JR東などが上昇。他方、ファーストリテ、日本電産、任天堂、ソニー、キーエンス、東エレク、レーザーテック、村田製、パナソニック、リクルートHD、アドバンテスト、JCRファーマ、国際帝石などが下落している。