10日前引け時点の日経平均構成銘柄の騰落数は、値上がり105銘柄、値下がり114銘柄、変わらず6銘柄となった。
日経平均は小幅続伸。12.88円高の29040.82円(出来高概算7億0985万株)で前場の取引を終えている。
前日の米国株式市場では、経済協力開発機構(OECD)が2021年世界、米国経済の成長見通しを引き上げたほか、1.9兆ドル規模の追加経済対策案が数日中に成立する見込みとなったことを受けて期待感から上昇スタート。懸念されていた3年債入札も好調な結果となったことで長期金利の上昇が一段落したためハイテク株も持ち直し、主要株価指数は終日堅調に推移した。特に、フィラデルフィア半導体指数(SOX指数)は6%高と急伸した。この流れを受けて、日経平均も100円近い上昇でスタートとすると直後には200円高まで上値を伸ばした。ただ、大きく買い戻されて始まった値がさハイテク株が戻り売りに押されるに伴い、上げ幅を急速に縮小していき、その後は前日終値近辺でのもみ合いが続いた。
個別では、SOX指数の上昇を背景にアドバンテストやレーザーテックといった半導体関連株が上昇したが、いずれも上げ幅を縮小するなど伸び悩んでいる。また、2月工作機械受注を材料にファナック、安川電機のFA関連株がやや伸び悩みながらも堅調推移した。そのほか、レーティング関連が材料視される形で、東洋エンジニアリング、大日本印刷などが大きく買われた。
一方、市場予想を下回る第1四半期の大幅減益がネガティブサプライズとなった、くら寿司が急落となった。そのほか、売買代金上位では、エムスリーが5%安と大幅に7日続落となったほか、ソフトバンクG、東京エレクトロン、ファーストリテなどの値がさグロース(成長)株、三菱UFJ、マネックスグループ、日立製作所、ENEOS、東電力HDなどが下落した。
セクターでは、医薬品、電気機器、機械、その他製品、ゴム製品などが上昇率上位に並んだ。一方、鉱業、鉄鋼、石油・石炭製品、水産・農林業、海運業などが下落率上位となった。東証1部の値上がり銘柄は全体の38%、対して値下がり銘柄は57%となっている。
値上がり寄与トップはファナックとなり1銘柄で日経平均を約26円押し上げた。同2位はKDDIとなり、テルモ、ソニー、アドバンテストなどがつづいた。
一方、値下がり寄与トップはエムスリーとなり1銘柄で日経平均を約36円押し下げた。同2位はソフトバンクGとなり、ファーストリテ、京セラ、東京エレクトロンなどがつづいた。
*11:30現在
日経平均株価 29040.82(+12.88)
値上がり銘柄数 105(寄与度+179.07)
値下がり銘柄数 114(寄与度-166.19)
変わらず銘柄数 6
○値上がり上位銘柄
コード 銘柄 直近価格 前日比 寄与度
ファナック 26125 720 +25.93
KDDI 3461 88 +19.01
テルモ 4282 81 +11.67
ソニー 11085 275 +9.90
アドバンテ 8230 110 +7.92
中外薬 4477 63 +6.81
デンソー 7090 184 +6.63
ダイキン 22000 145 +5.22
塩野義 5879 140 +5.04
エーザイ 7402 132 +4.75
信越化 17460 130 +4.68
第一三共 3223 43 +4.65
TDK 14860 110 +3.96
セコム 9397 104 +3.75
ヤマハ発 2548 101 +3.64
安川電 5230 100 +3.60
日東電 9060 90 +3.24
ヤマトHD 2840 85 +3.06
富士フイルム 6255 76 +2.74
大日印 2312 149 +2.68
○値下がり上位銘柄
コード 銘柄 直近価格 前日比 寄与度
エムスリー 7321 -422 -36.47
ソフトバンクG 9999 -131 -28.30
ファーストリテ 93240 -780 -28.09
京セラ 7341 -124 -8.93
東エレク 40710 -170 -6.12
オリンパス 2409.5 -38 -5.47
アサヒ 4908 -138 -4.97
ホンダ 3206 -60 -4.32
バンナムHD 7883 -86 -3.10
キッコーマン 6890 -80 -2.88
スズキ 4806 -72 -2.59
キヤノン 2356.5 -36 -1.94
7&iHD 4391 -52 -1.87
トヨタ 8138 -51 -1.84
ヤマハ 6140 -50 -1.80
花王 7226 -47 -1.69
住友鉱 4519 -62 -1.12
大和ハウス 3233 -30 -1.08
日本ハム 4895 -55 -0.99
JPX 2484 -27 -0.97