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GMOペパボ Research Memo(8):自己資本比率は20%台と低いものの、無借金経営で財務内容は健全

■GMOペパボの業績動向

3. 財務状況とキャッシュ・フローの状況
2019年12月期末の総資産は前期末比294百万円増加の6,371百万円となった。主な増減要因を見ると、流動資産では現金及び預金(関係会社預け金含む)が248百万円減少した一方で、売掛金が157百万円増加した。固定資産では投資有価証券が174百万円増加した。

負債合計は前期末比231百万円増加の4,601百万円となった。流動負債で未払法人税等が174百万円増加したほか、未払金が51百万円、前受金が23百万円増加した。また、純資産は前期末比63百万円増加の1,769百万円となった。配当金支払いで276百万円、自己株式取得で249百万円を支出した一方、親会社株主に帰属する当期純利益542百万円を計上したことが増加要因となった。

キャッシュ・フローの状況を見ると、営業活動により得られた収入は698百万円となり、投資活動による支出452百万円を吸収し、フリーキャッシュ・フローは245百万円のプラスとなった。一方で、配当金の支払いや自己株式取得等の株主還元を実施したことで財務活動による支出が494百万円となり、結果、期末の現金及び現金同等物の残高は前期末比248百万円の減少となった。

経営指標を見ると、経営の安全性を示す自己資本比率は自己株式取得などの利益還元を実施したこともあり、27.0%とほぼ前期末と同水準となった。手元キャッシュは2,453百万円と潤沢にあり、無借金経営でストック型ビジネスを主力サービスとしており、フリーキャッシュ・フローは安定してプラスを継続していることから、財務内容は健全な状態にあると判断される。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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