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欧米為替見通し:ドル・円は底堅い値動きか、欧米株安でもドル選好地合いは継続

18日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想する。新型コロナウイルスの感染拡大による先行き不透明感から、リスク回避の円買いに振れやすい。ただ、市場の混迷が深まるほど、ドルは対主要通貨で買いを集めやすい展開となりそうだ。

米トランプ政権は17日、新型コロナの経済への悪影響を抑えようと、1兆ドルにのぼる経済対策を打ち出した。経営の悪化する企業への資金援助のほか納税の猶予、国民への直接的な現金給付などを盛り込む方針。連邦準備制度理事会(FRB)のコマーシャルペーパー(CP)市場を通じた企業の借入れ支援も好感され、米国株はやや値を戻した。ただ、本日アジア市場でその効果はすでに薄れ、不安定な相場を嫌気したリスク資産の整理が続く。また、株安を背景にリスク回避的な円買いに振れやすく、ドル・円は107円台を割り込む場面もあった。

この後の海外市場では、トランプ政権の経済対策の内容や実現に向けた取り組みを見極める展開となりそうだ。ただ、歳出拡大回避の観点から議会との調整の難航も予想され、前日の期待感は縮小する見通し。欧米株式市場は軟調地合いとなれば、リスク回避的な円買いが主導する展開となろう。ただ、欧州全域でウイルス被害の急拡大に懸念が強まるなか、欧州通貨は買いづらい。また、オセアニア通貨も売られやすく、消去法的にドルに資金が集まりそうだ。米長期金利の持ち直しで「有事のドル買い」に似た現象が続き、ドル・円は底堅いとみる。

【今日の欧米市場の予定】
・17:00 南ア・2月消費者物価指数(前年比予想:+4.5%、1月:+4.5%)
・19:00 ユーロ圏・1月貿易収支(12月:+231億ユーロ)
・19:00 ユーロ圏・2月消費者物価指数改定値(前年比予想:+1.2%、速報値:+1.2%)
・21:30 米・2月住宅着工件数(予想:150.0万戸、1月:156.7万戸)
・21:30 米・2月住宅建設許可件数(予想:150.0万戸、1月:155.0万戸)
・21:30 カナダ・2月消費者物価指数(前年比予想:+2.1%、1月:+2.4%)
・06:45 NZ・10-12月期GDP(前年比予想:+1.7%、7-9月期:+2.3%)

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