本日のマザーズ指数は、昨日に続き中小型株物色が散見されるも、経済停滞への懸念による全体相場の軟調さが重しとなり、もみ合った末に結局小幅に続落した。前日の米国市場では、米国政府が新型ウイルスによる死亡者数が10万~24万人に達するとの見通しを示したことなどから、企業収益にさらなる悪影響が及ぶとの懸念が高まった。加えて、3月ISM製造業景況指数などの経済指標も景気の悪化を裏付ける結果となり、主要指数は大きく下落。国内でも昨日には1日当たり過去最高の感染者数を観測しており、リスク回避の流れが継続する形で、東証1部の大型株も軟調となったが、コロナショックによるなりふり構わない投げ売り局面は一巡したとみられ、個人投資家の中小型株物色が入るかたちでマザーズ指数は堅調スタートとなった。ただ、依然として、新型コロナによるロックダウン(都市封鎖)や、これに伴う長期経済停滞への警戒感から、次第にセンチメントが悪化し、日経平均など主要指数が下げ幅を拡げるにつれて、マザーズ指数も次第に下落に転じていった。なお、売買代金は概算で794.30億円。騰落数は、値上がり129銘柄、値下がり183銘柄、変わらず10銘柄となった。
個別では、オンライン診療の観点から引き続き注目が続いたMRTやWelbyがそれぞれ22%超とストップ高をつけたほか、在宅勤務拡大に伴う新規受注の増大が確認されたクラウドワークスも21%超とストップ高を演じた。また、直近IPOとして物色されたNexToneも21%高と大幅上昇した。その他では、ソラストと医療領域のICT活用に関連した事業・サービスの提携等で包括的な業務提携契約を締結したソフトマックスや、ケアネット、サーバーワークス、SERIOホールディングス、FRONTEOなどが値上がり率上位に並んだ。一方、子会社の事業休止が引き続き嫌気されたHANATOURが15%超の下落でストップ安となったほか、短期急騰からの利益確定売りが優勢となったポートも13%超安と大きく反落した。その他では、AI CROSS、イード、和心、旅工房、メディカルネットなどが値下がり率上位となった。
マザーズ指数は小幅に続落、中小型株物色みられるも経済停滞の懸念が下押し圧力、値上がり率トップはMRT
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