14日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:売り先行も2万円処での底堅さが意識されよう
■前場の注目材料:ソニー、20/3営業益5%減の8454億円 今期予想は未定
■住友電工、米に5G向けGaNデバイス拠点、生産能力倍増・安定供給
■売り先行も2万円処での底堅さが意識されよう
14日の日本株市場は、売り先行も2万円処での底堅さが意識されよう。13日の米国市場では、NYダウが500ドルを超える下落となった。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、長期にわたる景気後退の可能性や更なる景気刺激策が必要との認識を示したことが嫌気された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比185円安の20165円。円相場は1ドル107円10銭台で推移している。
まずはシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、インデックスに絡んだ売りに押される展開になりそうだ。ただし、シカゴ先物は2万円を割らずに下げ渋る展開をみせていることもあり、昨日同様2万円固めが意識されやすいだろう。また、昨日は前引け段階でTOPIXが0.5%以上下落していたこともあり、日銀のETF買い入れが入っていた。金額は減額されていたが、薄商いが続く状況においてはインパクトを与えている。本日も下落が予想される中、ETF買い入れが心理的な支えにもなりそうだ。
また、政府は14日、新型コロナウイルスに関する対策本部を開き、緊急事態宣言の解除を決定する見通しである。特定警戒ではない34県を宣言の対象から外す方針であり、想定されていることではあろうが、改めて経済活動再開に向けた流れが意識されやすいだろう。
そのため、短期筋の売り仕掛けから2万円に接近する局面においては、押し目拾いの流れが意識されやすい。その他、決算発表がピークを迎えているが、アク抜け的な動きが限られており、神経質にさせそうである。そのため、素直に好調な決算を発表した企業には評価した資金が集中しやすいだろう。また、日経平均のこう着が予想される中、個人主体の資金は値幅妙味のある中小型の材料株などにシフトしよう。
■ソニー、20/3営業益5%減の8454億円 今期予想は未定
ソニーは2020年3月期決算を発表。営業利益は前期比5%減の8454億円だった。家庭用ゲーム機「PS4」やスマートフォン、テレビの販売が低調だった。売上高は5%減の8兆2598億円、純利益は36%減の5821億円。21年3月期予想は「新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、現時点で合理的な算定が困難」として開示を見送った。
■前場の注目材料
・米長期金利は低下
・日銀のETF購入
・新型コロナウイルス治療薬開発
・経済活動再開
・日米欧の大型財政出動
・株安局面での自社株買い
・7-9月期の業績回復期待
・住友電工米に5G向けGaNデバイス拠点、生産能力倍増・安定供給
・AGC透明シート5割増産
・日産自タイでeパワー生産、370億円投資、業績回復後押し
・ブリヂストン独のタイヤ販社を買収
・MUTOHーHD医療用フェースシールド提供、3D造形データも公開
・NTT米スマートシティー拡大、都市管理に新機能
・東レ新中計、22年度売上高2.6兆円、付加価値ある製品を
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 4月マネーストックM3(前年比予想:+2.8%、3月:+2.7%)
<海外>
・10:30 豪・4月失業率(予想:8.2%、3月:5.2%)
・10:30 豪・4月雇用者数増減(予想:-57.5万人、3月+0.59万人)