日経平均は大幅反発。10日の米国市場でNYダウは反発し、369ドル高となった。ギリアド・サイエンシズなどが研究開発を進める新型コロナウイルス治療薬やワクチンへの期待が高まった。週明けの日経平均もこうした流れを引き継いで301円高からスタート。上場投資信託(ETF)の分配金捻出に絡んだ売りが一巡したとの見方が安心感を誘ったほか、中国を中心としたアジア株の堅調推移も追い風となり、寄り付き後の日経平均は上げ幅を広げ、この日の高値で取引を終えた。
大引けの日経平均は前週末比493.93円高の22784.74円となった。終値としては6月10日以来、およそ1カ月ぶりの高値水準となる。東証1部の売買高は12億1591万株、売買代金は2兆1386億円だった。業種別では、全33業種がプラスとなり、鉱業、鉄鋼、空運業、輸送用機器、非鉄金属が上昇率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の94%、対して値下がり銘柄は6%となった。
個別では、売買代金トップのソフトバンクGと同2位のソニーが揃って4%超の上昇。ソフトバンクGは出資する米ウィーワーク会長の収益改善を目指す発言が伝わり、ソニーはおよそ19年ぶりの高値を付けた。その他ではトヨタ自、三菱UFJ、ファナックが3%前後上昇し、ファーストリテ、任天堂、レーザーテックは小じっかり。ホンダやオンワードHDは提携を手掛かりに大きく買われた。決算発表銘柄ではライフコーポやコスモス薬品が急伸し、エーアイテイーはストップ高を付けた。一方、売買代金上位では東エレクが逆行安。良品計画や安川電も決算を受けて売り優勢となった。公募増資等の実施を発表したオープンハウスは急落。また、システムインテなどが東証1部下落率上位に顔を出した。