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米テスラの反応次第でバリュー株へのシフトに変化も【クロージング】

12日の日経平均は続伸。93.72円高の22843.96円(出来高概算14億9000万株)で取引を終えた。米国市場はハイテク株への利益確定の流れが続いており、シカゴ先物清算値が大阪比で小安かったこともあり、朝方は利食い優勢の展開。しかし、米テスラの時間外の上昇等が材料視される中、底堅さが意識された。日経平均は前場半ばには下げに転じる場面もみられたが、その後は強含みの展開から前引け間際には22874.37円まで上げ幅を広げている。後場は80円程度の狭い値幅での推移となったが、本日の高値水準で取引を終えている。

東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1600を超えており、全体の7割を超えている。セクターでは鉄鋼、石油石炭、電力ガス、ゴム製品、機械、銀行、化学、陸運が堅調。一方で、非鉄金属が小幅ではあるが唯一下げている。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ、KDDI、ファナック、オリンパスが堅調。一方で、ソフトバンクG、エーザイ、TDK、エムスリーが冴えない。

日経平均の上昇率が0.41%に対してTOPIXの上昇率は1.23%となるなど、グロース株からバリュー株へのシフトが一段と強まってきている。NT倍率も大きく低下してきており、更なる低下を意識しておいた方が良さそうな流れである。ファーストリテのインパクトから日経平均の底堅さが意識されるが、ソフトバンクG、東エレクなどの弱い値動きを見る限りにおいては、バリュー株へのシフトを意識させよう。

グローベックスのNYダウ先物は200ドルを超える上昇で推移しているほか、ナスダック100先物も強い値動きをみせている。テスラの上昇のインパクトからナスダックも反発も意識されやすく、グロース株への見直しに向かわせるかを見極めたいところであろう。ハイテク株を見直す流れが強まるようであれば、バリュー株へのシフトがいったん一巡とみられそうだが、テスラ効果も限られるようだと、バリュー株へのシフトをより強めさせる格好になりそうである。

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