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HUグループ Research Memo(3):臨床検査のバリューチェーン

臨床検査の領域においては、大きく2つのバリューチェーンが存在する。1つ目は検査の受託、2つ目は検査薬の製造販売だ。冒頭でも触れたビー・エム・エルとファルコホールディングスは前者、栄研化学、カイノス、医学生物学研究所などの上場企業は後者に属する。なお、簡素化した両者の事業の流れとして、検査薬の製造販売は、マーケティング → 研究 → 開発 → 調達 → 生産 → 販売となる。検査の受託については、集荷 → 検査 → 報告 → 分析 → データ活用となる。

ここでH.U.グループホールディングスの設立経緯を改めて確認することで、同社のバリューチェーンの観点からの強みが明らかになる。同社は、エスアールエルと富士レビオの2社の経営統合により、2005年に設立されたヘルスケアグループだ。エスアールエルは臨床検査の受託サービス、富士レビオは臨床検査に使用する試薬・機器の製造販売をそれぞれ行う。つまり、試薬のマーケティング段階から検査結果のデータ活用まで、言い換えれば臨床検査における上流から下流までの連続した、同業他社にはないバリューチェーンを有している点に特徴がある。

(執筆:フィスコアナリスト)

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