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トランプ大統領が新型コロナ陽性で一気にリスクオフの流れに【クロージング】

2日の日経平均は下落。155.22円安の23029.90円(出来高概算14億8464万株)で取引を終えている。前日の全銘柄取引停止による影響が警戒視されるなか、無事に商いが再開されたことから寄り付き直後には23365.58円まで上げ幅を広げる場面もみられた。1日の米国市場が続伸だったことも安心感につながっていた。

ただ、米国では追加の経済対策の合意が出来ずにいるため、これを見極めたいとする模様眺めムードの中、こう着感の強い展開が続いた。しかし、後場半ば辺りに、トランプ大統領が新型コロナで陽性と伝わると一転、先物主導で急落する格好となり、日経平均は一時22951.41円と23000円を下回る場面もみられた。

セクターでは銀行、情報通信、不動産、ゴム製品が小じっかり。半面、医薬品、鉱業、電力ガス、非鉄金属、陸運の弱さが目立っていた。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ、ソフトバンクG、オリンパス、東エレク、ファナックがしっかり。一方で、第一三共、ダイキン、中外薬が冴えない。

売買が無事再開され、後場半ば辺りまでは底堅く推移していたが、トランプ大統領が新型コロナで陽性との報道により、大きく下押す流れとなった。グローベックスの米株先物ではNYダウ先物が500ドル程度下げていたこともあり、2日の米国市場の波乱展開への警戒感にもつながっている。先物主導で一気に仕掛けられた格好であるが、上げ幅を縮めたものの、ファーストリテ、ソフトバンクGなど指数インパクトの大きい値がさ株の一角はプラス圏で終えており、週末要因で手控えムードの中で仕掛けられた格好だろう。

一方で、インデックスに絡んだ売買の影響がない中小型株の一角は堅調であり、マザーズ指数も下落とはなったが、相対的に小幅な下げにとどまっている。市場はリスクオフの状態とはなっており、押し目買いも手控えられる中でより仕掛け的な動きが強まりやすいだろう。そのため、今後2週間はトランプ大統領の健康状態に絡んだ報道やトランプ氏自身によるツイッター発言等に市場は振らされやすくなりそうである。

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