みずほ銀行などを擁するみずほフィナンシャルグループが、今後社員が希望すれば週休3日や4日といった働き方を認める方針を決めたことが報じられた。
報道によると、対象はグループ傘下の銀行や信託銀行、それに証券など6社の正社員およそ4万5000人。組合側との協議がまとまれば、今年12月から導入する計画だという。
週休3日以上の本格導入は、メガバンクを持つ大手金融グループではみずほが初めて。ただし、基本給は週休3日の場合は従来の80%程度、週休4日の場合は60%程度になるとのことである。
基本給減額に「体のいいリストラか」の声
この報道を受けて、ネット上では賛否の議論が大いに盛り上がる結果に。まず賛成派だが、単純に「羨ましい」といったものから「日本人は働きすぎ」という意見も。また、このコロナ渦で自宅等でのリモート勤務に切り替わって久しい人たちからは、「もう今までのような通常勤務に適応できる気がしない」といった声もあった。
みずほ銀行のみたけど
日本人は働きすぎやから
どんどん
週休3日制取り入れるべき😒— まみめろ (@035maa) October 7, 2020
満員電車にも朝の混雑遅延にも半年以上遭遇しておらず、週何日かはリモート勤務で出社自体減ってるという快適ライフに慣れ切ってしまって「はいコロナ禍も終わりましたんで来週から通常勤務に戻しましょうね」とかなっても適応できる気がしないので早急に週休3日制を導入すべき
— しきみヽ(•̀ω•́ )ゝ (@sickbeans) October 7, 2020
それに対し、休みの日数に応じて基本給が減額されることについては、「それじゃぁ、ただの給与削減じゃん」といった声が多くあがっている。
みずほ銀行の週休3日制・週休4日制は働き方改革ではない。
なぜなら基本給が週休3日制の場合は20%、週休4日制の場合は40%カットされるから。
人件費削減— けろけろけろはす (@kerokerota) October 7, 2020
みずほフィナンシャルグループが週休3日制導入、というが給料はそれに応じて減らされるっておかしくない? 結局は生活していくために副業とかせざるを得ないし、会社にとって体のいい口減らしなのでは、と勘ぐってしまう。平蔵の『ベーシックインカム』と同類なのかな。
— 開途 (@Kaito_Yoshitate) October 7, 2020
確かにみずほといえばここ数年、10年スパンで1万9000人もの人員削減を進めているところ。さらに2019年には現役行員の年金一律減額する方針を固め、同時期には社員の副業を同業他社に先駆けて解禁している。このような流れで考えると、今回の週休3~4日を認める動きも「リストラの布石か?」と捉えられても仕方のないところだ。
なんていうか「週休3日~4日制にすれば、給与2割カットできる」先例として捉え、後に続く経営者が増えてしまったら切ない。そうではなく、高利益出して週5日働かなくても
生活に困らない所得得られるビジネスモデル変革する企業増えて欲しいのですよ。真の生産性向上とは、そういうことでしょう。— 沢渡あまね新刊 #職場の科学 #はじめてのkintone #ここアジャ (@amane_sawatari) October 6, 2020
ネット上では、みずほによる今回の週休3~4日の導入が、体のいい給与カットの先例となってしまい、それを目当てにして後に続く経営者が出てしまうのではないかと危惧する声も多く寄せられていた。
週休3日を選ぶと出世コースから外れる?
ネット上では、もしも週休3~4日が導入された場合に、実際のところどういったことが起きるかという予測でも盛り上がっているが、その見通しは全体的に暗めのトーンだ。
週休3日勤務の私としては、その企業の取り組みが素晴らしいと思いつつも、元々の仕事が多ければ、給料減ってるのに仕事量は変わらない、という結果もあるかもよ、と警鐘しておきます🙄
— こやぎ🐏ゆるキャリワーママ (@koyagirm) October 6, 2020
まず心配されているのが、休みが増えても仕事量はそのままなのでは、という点だ。みずほもそうだが、人員削減を推し進める流れのなかで、一人当たりの仕事量が増える傾向にある昨今。もし週休3日となっても、以前と変わらない仕事量をこなすことを求められる可能性は十分ありえそうだ。そのうえ、個々人の効率化によってそれがこなすことができたとしても、給与はしっかり抑えられるわけで、それはそれでかなり理不尽な話である。
また、これはあくまで憶測の域を出ない話ではあるが、週休3~4日を選択した社員は人事考査も下がり、出世ルートからも外されるのではと危惧する声も多く見られた。
週休3日の場合80パーって言ってるから、体のいいコストカットですな。
あと、言及されてないけど、
週休3日の人間は出世ルートから外されるし人事考査も下がるんだろうなぁとか勝手にイメージしてる。— ゴン@勇者部 (@ggxx_faust) October 7, 2020
さらにそのいっぽうで、この週休3~4日の導入によって、優秀な社員とそうでない社員とが2分化されるのではという意見もある。
優秀な方は業務効率化して週休3日にして副業、逆に優秀でない方は週休2日で満額の給与をもらうという構造になりそうな予感がします。
あと出世が結局週休2日の方優先だったら、実態としては意味のない制度になりそう。
そのあたりの課題を乗り越えればとても良い制度。#中小企業診断士 #ママ診断士 https://t.co/AZWlQHRaT4— あき@ママ中小企業診断士 (@aki_akie) October 7, 2020
ただこうなると、仕事を効率よくこなせる優秀な社員は、週休3~4日を選択して副業・兼業に励み、そちらのウェイトが大きくなっていけば、給与を低く抑えられている本業からは離れていく流れに。いっぽう会社には、仕事の処理能力が低く以前のままの週休2日で働き続ける社員しか残らない……そんな顛末も大いに考えられる。
コロナ渦の状況における働き方の見直しを純粋に考えたものなのか、それとも体のいいリストラ策なのか。みずほの本音は窺い知れないが、もし後者の思惑で安易に実施するものであれば、後に手痛いしっぺがえしを食うことになりそうだ。
Next: 「週休2日が基本給1.2倍、3日が等倍」なら…
ツイッターの反応
みずほ銀行が週休3日や4日の働き方を認める制度を12月から導入するニュース見ました?新型コロナの感染拡大を踏まえた新たな働き方らしいんですけど、基本給は週休3日で従来の80%程度、週休4日で60%程度になるみたいです。自分で価値を生み出せないビジネスマンはいよいよ厳しくなりそうですよね。
— けんけん | 紹介営業の赤本📕 (@Financialjapaan) October 6, 2020
今の会社に居る理由は身なりがある程度自由なのと、あまり干渉されないから。後はクソ。でも、どこ行ってもどこまでもクソだからいいや。みずほ銀行って1発芸だけで中途採用してくれますか?週休3日羨ましいです。
— 烏マ (@karasuma99) October 6, 2020
みずほの週休3日とか週休4日で給料がそれぞれ8割とか6割の件だけど、これ数字だしてる営業も8割とか6割になるのかね?
— polaris (@Polaris_sky) October 6, 2020
みずほの週休3日制、うだつの上がらない中年が「まさか稼いでもないくせに週に5日働いて給料満額貰おうなんて考えてないですよね?」と詰められるのか。それを見た「みずほらしくない若者」が愛想を尽かして去っていくと。辛い。 https://t.co/f7BdPTJvoC
— 窓際記者 (@nekokisha) October 7, 2020
みずほ銀行員の心の声
①週休3日!?しゃー!!
②あれ?でも業務量減ってなくね?
③え、もしかして管理職は休日出勤して基本給減るだけなんじゃ
④ふざけんな!こんな銀行やめてやる
⑤よく考えたら俺、外部で通用するスキルなかったわここまで書いて、これほぼ俺な気がしてきた。散歩してくる。
— richman (@richman64049660) October 7, 2020
「週休3日が基本給8割」じゃなくて「週休2日が基本給1.2倍で3日が等倍」の世界線に生きたい
— ななかっけい。 (@w7he) October 6, 2020
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