■今後の見通し
日本BS放送は2021年8月期見通しについて、コロナ禍は徐々に収束し、2021年8月期上期にかけて経済状況は回復していくものと想定していた。しかし、現在は再拡大となっている状況に鑑み、2021年8月期を通して影響が継続し、その後2022年8月期上期にかけて経済状況は徐々に回復していくという想定へと変更し、業績見通しを公表した。
コロナ禍の影響下で、テレビ広告収入において営業力の強化と良質な番組制作、効果的な広告宣伝により広告媒体としての価値を向上させることで、タイム・スポット収入の増加と周辺事業収入の強化を図る計画である。一方、費用面では、視聴者ニーズに沿った魅力的な番組づくりと番組編成を行いながら番組関連費用の効果的な使用とその他の費用の削減に努めることで、費用効率をさらに高めていく。なお、2021年8月期は小幅な増収に対して営業利益は31.0%減益を見込んでいるが、これは番組制作が正常化に向かうことで費用が増加すると見られるほか、放送設備機器の設備更新投資を行っており、これに伴う減価償却費2億円程度を想定しているためとしている。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)