3日の日本株市場は高値水準でのこう着感の強い相場展開になりそうだ。2日の米国市場ではNYダウが59ドル高だった。11月ADP雇用統計が予想を下回ったほか、債券利回りが上昇したことを受けて売りが先行。その後、共和党と民主党が超党派グループのまとめた追加経済対策の速やかな成立に向けて譲歩する姿勢を見せたため、一段と期待感が高まり上昇に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比15円安の26825円。円相場は1ドル104円50銭台で推移している。
ファイザーとドイツのビオンテックが共同開発した新型コロナワクチンを英国政府が承認した。昨夕の段階で伝わっていたが、これを好材料視してくるかが注目される。来週には米国での承認が期待されていることもあり、ワクチン承認への期待で買われていた流れが利益確定に向かうのか、改めて好感した買いの流れが強まるかを見極めたいところであろう。日経平均は27000円接近でいったん利益確定の流れが強まりつつあり、市場の反応が注目されるだろう。
また、調整局面での押し目買い意欲の強さが目立っているが、ADR市場ではファーストリテが弱い値動きをみせている。昨夕に11月の国内ユニクロ既存店売上高を発表しており、これを受けた反応とみられる。指数インパクトの大きい銘柄であるため、ファーストリテが底堅い値動きをみせてくるようであれば安心感につながりそうである。
一方で、米国では経済対策への期待感が高まってきているが、足元で発表された経済指標は予想を下回る内容が目立ち始めてきている。週末には雇用統計の発表を控えていることもあり積極的なポジションは取りづらくなりそうである。昨日はTOPIXの強さが目立っていたが、NTTドコモに絡んだリバランスの需給であり、本日はその需給も一巡していることから、物色の流れを見極めることになる。もっとも、大きくポジションを積み上げづらい状況でもあり、リバランス中心。短期的にはテーマ株や中小型株での値幅取り狙いの売買は活発になりそうだ。