元グラビアアイドルがはまった闇、なぜ彼女は覚せい剤におぼれたか

 

被告人は「はい、要りません、要らないです」と泣き声で答えた。

執行猶予の期間は満了したとはいえ、実刑は間違いないだろう。後悔の涙、か。

続いて乙号証の要旨告知。被告人の調書にこんな部分があった。

調書 「私の携帯電話にぴょんと書かれている■■■■という人間からで…10g15万円で購入しました…知り合いに1g1万5千円で譲り…ジョイスと書かれている●●に1g1万5千円で譲り、そのジョイスが無断でチエミに1g2万円で…」

ジョイス君、ちゃっかりしてる…。

調書 「アシュリーに1g2万円で…その後、私が何回か使った…あと、別のアシュリーに譲り渡す予定…」

犯行動機は、こうなんだという。

調書 「今年6月頃、飼っている犬の歩き方が変で病院へ連れて行ったら、手術費用が60万円かかかると言われ…デリバリーヘルスで働くようになりました…しかしつらくて嫌なこともあり、体は疲れ切っていました…私は以前、覚せい剤を使ったことがあり、覚せい剤を使えば嫌なことが忘れられたり、3日くらい起きていられる…体の疲れが取れ…覚せい剤を購入することにしたのです」

なるほど、というか何というか。

裁判官 「近日に追起訴があると聞いてますが」

検察官 「今日明日中に追起訴…」

裁判官 「同種ですか」

検察官 「使用です」

普通、所持と使用はいっしょに起訴するのに、本件はなぜ分けたのか。

裁判官 「それで(追起訴は)終了ですか」

検察官 「はい…(追起訴分の書証を弁護人に対し)12月頭の週には開示できると」

弁護人 「情状証人を予定しており、遠方からいらっしゃるので、午後にしていただければ」

つーことで次回は12月17日(木)14時30分からと決め、14時44分閉廷。

デリヘル嬢に身を堕としても救いたかった犬は、どうなったんだろう。身を堕とすなんて、俺が古いおっさんなんだろうか。

次回、傍聴したい。

image by:Shutterstock

 

『今井亮一の裁判傍聴バカ一代』
著者/今井亮一
交通違反専門のジャーナリストとして雑誌、書籍、新聞、ラジオ、テレビ等にコメント&執筆。ほぼ毎日裁判所へ通い、空いた時間に警察庁、警視庁、東京地検などで行政文書の開示請求。週に4回届く詳細な裁判傍聴記は、「もしも」の時に役立つこと請け合いです。しかも月額108円!
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