ドローンによるテロを防げ。軍事アナリストが対策と課題を詳しく解説

 

3つの対策とは以下のもので、私たちのメルマガを読んだのかどうか知りませんが、日本の警備会社でも導入しているところがあるようです。

1)ドローンに使われる電波発信機を探知し、未承認の発信器であれば警報を出す、
2)未登録の機器による接続をブロックすることによって、無人機による無線ネットワークへの侵入・盗聴を防
3)電波を発信しないで、プログラムされた経路を飛んでいる無人機は、ローターやエンジンの音で探知する。

また、2002年3月26日、現在の首相官邸が完成する直前のセキュリティチェックのおりに指摘し、提案した対策の基本についても講じるよう求めました。

これは、監視カメラ、小型飛翔体用レーダー、センサー(振動、音響、熱)の設置と見張りです。

レクチャーを通じて、大きな課題として取り組むことが求められると私が強調したのは、発見したドローンを安全に捕獲する方法です。

いかに早く発見しても、生物化学兵器や核物質、爆発物を積んでいるかもしれません。

それを捕獲し、安全な状態にできなければ意味がありません。

私は、警察や自衛隊の小型ヘリを直ちに発進できるように国会周辺に配置し、漁網を広げた状態でぶら下げ、それでからめ取る提案をしました。

今回の大型ドローンに網をぶら下げるのと同じ発想です。

しかし課題は残っています。

私は、網で不審なドローンを捕獲すると同時に、ヘリから爆発物を瞬間的に冷凍する液体窒素、それに米国の核テロ部隊NESTが備えている瞬間凝固剤を吹きかけて無害化することを提案しましたが、今回の大型ドローンによる捕獲法では搭載能力から見て不可能なようです。

このような無害化が次なる段階であることはいうまでもありません。

政府の迅速な取り組みを期待しています。

image by: Photosebia / Shutterstock.com

 

NEWSを疑え!』より一部抜粋

著者/小川和久
地方新聞記者、週刊誌記者などを経て、日本初の軍事アナリストとして独立。国家安全保障に関する官邸機能強化会議議員、、内閣官房危機管理研究会主査などを歴任。一流ビジネスマンとして世界を相手に勝とうとすれば、メルマガが扱っている分野は外せない。
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