ニューヨークだからこそ
そんな彼に、夫人も同調するかのようにちょいちょい合いの手を入れる。
「そうよね」
「もっと考えた方がいいわよね」
さらには、
「ここはアメリカ。世界中の人間がアメリカに来たがる。外国人がいると雇用が失われる」
と。。。。
こうして今度は夫人が橋本らに熱弁を振るう頃、じいさんは彼の隣にいた40代ぐらいの白人女性に声を掛ける。
これがまた、うまい具合に彼女、ドイツ人。
移民の話になっている頃に現れたそのドイツ人女性は、彼らの恰好の「証人」となり、
「あなたの国にはシリア難民がたくさん流れ着いてるけど、その結果ドイツはいい方向にはいってないだろう?」
ほぼ、誘導尋問。
ドイツ人女性は、持っていたニューヨークの地図を一度机に置き、改めての、苦笑い。
こんなに国籍が豊かなスタバもニューヨークならでは。
どうせするならもう少し面白いトークがしたかったが、ようやく新しいドアが取り付けられ始めたころ、彼ら老夫婦は自分の意見を全て吐き出し終わったらしく、「話ができて楽しかった」と満足気に席を立った。
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