大学の評価の方法は実に様々ですが、今回は「古い大学は良い大学」という印象を払拭するような、大学の設立年とスコア平均を比べたデータをご紹介します。
伝統的な大学ほどレベルが高く、優秀なのか?
これまで、「国際的な大学ランキング」や「科目別大学ランキング」をご紹介してきましたが、今回はまた別の視点から世界の大学を分析してみたいと思います。
「歴史のある大学ほど、難関校で、優秀な学生が集っている」。
皆さんは、なんとなくこんなイメージを持っていませんか?
しかし、先月末のTimes Higher Education誌の記事によると、「古いからといってランクが高いとは限らない」という分析結果が出ているようです。

世界大学ランキング800位までの大学の設立年数ごとの割合
Image by: Times Higher Education
たしかに、1096年設立のオックスフォード大学と、1209年設立のケンブリッジ大学は、 Times Higher Educationが調査した世界大学ランキングによると、それぞれ、2位と4位。
イギリスの大学評価機関、クアクアレリ・シモンズ社による昨年度の世界総合ランキングでも、6位と3位にランクインしています。
「歴史ある優秀な大学」に当てはまるケースですね。
しかし、1367年に設立された、ハンガリーのペーチ大学は、世界ランキングでは600位以下でした。
各国の大学の歴史とランクの平均値をもとにした対比は以下の通り。

Median age and score of universities, by country
Image by: Times Higher Education
この表をみると、世界ランキングでも上位に来る大学の多いスイスでは、歴史もあり優秀な大学が多いようですが、逆にシンガポールの大学はスコアが高くても、比較的新しい大学が多いということがわかります。
ちなみに、日本の大学は歴史的にも浅く、ランクもまだまだ低いという結果に。
ちなみに、世界ランキング150位以内に入っている設立50年未満の大学リストは以下の通り。
- スイス連邦工科大学ローザンヌ校(スイス)
- 南洋理工大学(シンガポール)
- 香港科技大学(香港)
- マーストリヒト大学(オランダ)
- 浦項工科大学校(韓国)
- KAIST(韓国)
- コンスタンツ大学(ドイツ)
- カールスルーエ工科大学(ドイツ)
- ピエール・エ・マリー・キュリー – パリ VI大学(フランス)
- SSSUP(イタリア)
日本の大学も、理系の分野では世界ランキングで10位以内に入っていましたが、このランキングを見ても、アジア地域はやはり理系が強いようですね。
これだけいろいろなランキングがあると、大学を多角的に評価するのはなかなか難しいのですが、新設の大学も含めて、日本の外の大学教育にも目を向ける必要がありそうですね。
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source by Times Higher Education
文/長塚香織