兄の気持ちを滔々と語るのが◎
「こら、シュウ、ちょっと待ちなさい! いいか、これはね、リョウタが一生懸命作っている作品なんだよ。どんな形にしようか、どこに何色のブロックを使おうか、いろいろ考えながら、朝からずっとがんばって作っているんだ。
完成したら、びゅーんって空を飛んだり、別のマシンと合体したり、いろいろやりたいこともあるかも知れない。だからね、それを途中で壊されると、すごーく悲しいし、腹が立つんだ。
シュウが興味を持つのもわかるけど、これはリョウタの大切な作品だから、今日は我慢してあげてね。もし退屈だったら、あっちでパパが本を読んであげるから」
このように語って聞かせれば、兄としては「ボクの気持ちを、こんなにわかってくれている!」と実感することができます。こういう言い方をすれば、むしろ自己肯定感を高めてあげることさえ可能です。
また、子どもが集中して取り組むこと(この例で言えば、モノ作り)についても、強い心理的サポートが得られるので、子どもの資質を伸ばすうえでも有用です。
さらに、最後の1文がミソなんですよ。
こう言っておくと、弟の相手をしてあげる時に「こっちでシュウを引き付けておくから、リョウタはゆっくり作っていいよ」という意味づけができます。
そうすることで、兄に「いつも弟ばっかり構って、ボクのことはほったらかし」という不満が生まれずに済むのです。
こんな場面に出遭って苦労するのは、子育ての中のほんの一時期だけかもしれません。でもその“一時期”は、当事者にとってかなり大変な時期です。よかったら、そんな時期にいるお友達にもご紹介くださいね。
今日のお話を役立てていただけたら、私も嬉しいです。
image by:Shutterstock
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