せっかくのお休みというのに外は梅雨空で出かけるのもおっくう…。そんな日はお家で絵を描いてみる、というのはいかがでしょうか。無料メルマガ『大人のための絵本ガイド』では、読めば思わず筆を取りたくなってしまう素敵な絵本が紹介されていますよ。
読めば思わず絵が描きたくなってしまう絵本たち
梅雨ですね。週末、雨で出かけられないときも多いと思います。そんなときにお勧めなのが、「絵」です。
言われなくても、外で遊べないときは美術館とかで絵画鑑賞を楽しんでます!──という声が聞こえてきそうですが、実際に絵を描いている方は少ないのではないでしょうか。今回は、つい絵を描きたくなる絵本をご紹介します。
『てん』
(ピーター・レイノルズ・作/谷川俊太郎・訳)
絵を描くのが苦手な女の子、ワシテが主人公です。学校のお絵描きの時間が終わっても、紙に何も描いていないワシテ。そんな彼女に先生が言いました。「なにか しるしを つけてみて」。
ワシテはマーカーのペン先を紙に押し付けました。「点」が紙に記されました。先生はそれをじっくりと見て「さあ サインして」と言いました。ワシテのその絵は額縁に入れられ、先生の机の後ろの壁に飾られました。
「もっと いい てんだって わたし かけるわ!」と思ったワシテは、絵の具セットを開けて、いろいろな点を描きまくり……。
読んだ後、色や形で何かを表現したくてたまらなくなる絵本です。まずは「点」から始めます?
『絵のえほん』
(早坂優子・作/視覚デザイン研究所・編)
『てん』に刺激されて「点」を描きまくり、それだけでは物足りなくなったら、こちらをどうぞ。
色がきれいなので見ているだけで楽しい本ですが、実用的なガイドブックでもあります。「はじめはなんにも描けなくたっていいんです」という導入部のタイトルに励まされます。
読み進めながら、自分で絵を描いているうちに、かげの付け方やアングル、遠近法など絵の基本的な描き方が身につくような構成になっています。
『おおきなおおきなおいも―鶴巻幼稚園・市村久子の教育実践による (福音館創作童話シリーズ)』
(赤羽末吉・作)
最後の1冊は、絵を描くことの楽しさがテーマの1つになっている絵本です。登場するのは「あおぞらようちえん」の園児と先生。イモ掘り遠足の日に雨が降ってしまったので、代わりに、大きなサツマイモの絵を描くことになりました。
まず、子どもたちは紙を何枚もつないで、1枚の大きな紙にします。そこへ紫色のサツマイモを描きました。そのサツマイモの絵があまりにも大きくなりすぎて……。
作者の赤羽末吉さんは昔話の挿絵で有名ですが、『おおきなおおきなおいも』は現代もの。色数も少なく、素朴なタッチなのに、勢いや躍動感を感じさせてくれる挿絵が見事です。
image by: Shutterstock
『大人のための絵本ガイド』
絵本は子どもの読むものというイメージが強いですが、実は、大人も楽しめる傑作がたくさんあります。このメルマガでは、絵本選びに困ったときに役立つヒントをご提供していきます。
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おおきなおおきなおいも―鶴巻幼稚園・市村久子の教育実践による (福音館創作童話シリーズ)