どんな子供にも等しくやってくる夏休みですが、いじめに悩む子にとってはひときわ重要な時間となるようです。無料メルマガ『いじめから子供を守ろう!ネットワーク』では同ネットワークの代表・井澤一明さんが、「夏休みはいじめにあっている子供たちの再出発のチャンス」とし、この期間中、親として子とどう関わるべきかについてが記されています。
リフレッシュ
すでに夏休みに入った学校もあるだろうと思いますが、多くの学校ではこれから夏休みに入ります。40年も昔のことですが、この時期になると、中学校の職員室に先生たちが集まって、甲子園からの野球中継に見入っている光景が心に浮かんできます。当時の教員にはこれほどの余裕がありました。ある意味、現代よりも効率のよい教育ができていたように思います。
さて、7月9日に「今の学年で、1割強の生徒がいじめを経験している」というニュースが流れました。熊本市教育委員会が行った昨年度の調査結果です。1割強、正確には13.3%とのことですので、30人のクラスで4人の子が、1年の間にいじめを受けたということです。全国の小中高の児童生徒数は、約1,350万人。換算すると、なんと179万人もの子供たちが、たった1年の間にいじめられたことになります。文科省の発表しているいじめ認知件数18万8,000件という数字がむなしく見えてきます。
ともあれ、たった1年でこれだけの子供たちが傷ついています。傷ついてしまった心を癒やし、再出発を図るチャンス、それが夏休みです。
いじめられている子の多くはこのように感じています。
- 加害者と離れたい。会いたくない。こわい。
- いじめを忘れたい。
- 学校に行きたくない。
- 毎日、つまらない。
そのため次のような行動を起こしやすいものです。
- 知っている子がいそうなところには、行きたがらない。
- 子供の姿を見るとおびえる。
- メールやLINEに敏感に反応したり、見なくなったりする。
- 学校以外のネット上での知り合いと夜中までメールやLINEでつながる。
- 毎日、表情が暗い。
などの兆候が見られます。