誰もがあなたに褒められたい
ふと、亡くなられた高倉健さんの著書『あなたに褒められたくて』を読んだことを思い出しました。『あなたに褒められたくて』は、高倉健さんが長い映画人生の中で出会った人たちとの心温まる逸話、過酷なロケでの出来事、そして、いつも心配してくれた母親との思い出などを綴ったエッセイです。高倉健さんの純朴でまっすぐで不器用で、時にはお茶目でいたずら心が垣間見える、情緒あふれる作品となっています。
私は特段の高倉健ファンではなく、昔に『南極物語』を見たことがある程度でした。ただ、高倉健さんの声望は見聞していましたので、何かの機会で別の作品も見てみたいとは思っていました。
そんなおり、街の書店をあてもなくぶらぶらとしていたときに、ふと目に留まったのが『あなたに褒められたくて』でした。「高倉健」と「褒め」というキーワードで購入することを決めました。
様々な逸話に心動かされましたが、特に印象に残ったことは、高倉健さんほどの人でも「褒められたい」という願望をもっているということでした。『あなたに褒められたくて』の「あなた」が誰なのかは、話を読み進めていくうちに読み解けていきます。高倉健さんは「あなた」に褒められたいと強く願っていました。誰もが誰かに褒められたいのです。
ビジネスにおいても「褒める」ことは非常に大事です。褒めることが上手な上司は部下から信頼を得ることができ、業務を円滑に進めることができます。