がん検診はカネと時間の無駄。早期発見で得するのは医療資本のみ

 

先に名郷さんの本の帯文を紹介したが、早期発見、早期治療も、医療費がかかるだけで、余り効果がないのである。たとえば、この本には、認知症を早期発見して薬を飲んでも、認知症の進行をそれほど顕著に止められず、むしろ薬の副作用によるQOLの低下のデメリットのほうが大きいとデータを上げて説明しているし、あるいは、がんの検診にはほとんどメリットがないこともデータを挙げて丁寧に説明してある。がん検診は金と時間の無駄なのである。健診やがん検診をして病気を早期発見して医療費の抑制に協力しようというキャンペーンは全くのデタラメで事実は反対なのだ。それで得をするのはもちろん医療資本である。

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池田清彦のやせ我慢日記』より一部抜粋

著者/池田清彦(生物学者)
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