吉田:自転車vsクルマの事故で良く相談受けていますが、大抵自転車側のミスなのにも関わらず、クルマが悪くなって保険会社が勝手に定める過失割合のせいで加害者扱いになるこのご時世。未就学児以外の自転車走行におけるミスは全て自己責任にしないと当たり屋的な人たちは一向に減る気配はないと思います。政府や役人たちはそういう危機感を持ってないんでしょうかね。運転手に運転させている輩たちには現場の現状は理解できないのが現実なんでしょうか。もうワゴン車の方が気の毒でなりません……。
Tさん:吉田さんの正義感はとても強く感じますけども、政府と保険会社は蜜月な関係でもありますので中々簡単に事は進まないのも現状です。高速道路の合流ポイントの設計やらも現場を知らない方々が行なっていますので、日本の高速道路は合流時の渋滞が発生してしまうおかしな状態ですからねぇ……。運転手が付いている方々には現場の声をあげてもマイノリティーな扱いで興味示さないみたいですから、大勢で声をあげないといけないわけなんです。私も一人の警察官として変えられない現状に歯がゆさは多々ありますが……恥ずかしいことに……。
吉田:なんとも言いようがない現状ですね。そういえばこの裁判の決着は示談という形でついたんですか?
Tさん:ええ、そうです。複雑な経緯だったらしいですが、裁判官から示談を勧められたそうで。ワゴン車の方は過失割合を7:3のままでは納得行かなかったのが要因ですから、6:4になっただけで一歩前進しましたとおっしゃってました。
吉田:裁判まで戦えば過失割合を少しでも変えることができる……そんな勇気はもらえたと思いますね。決して、ワゴン車の運転手を人柱にして終わらせないよう戦わなければいけない気がしてきました。
道路交通法を守らないサイクリストに対して自己責任で事故を発生させた責任を取らせる運動を僕はマスコミ側の人間として積極的に今後も行なっていこうと思います。ワゴン車の方が3年かかって戦ったことを無駄にしないためにも!
Tさん:吉田さんって本当に熱血漢ですね。警察官向きな性格です(笑)。
吉田:僕も高校生の頃、白バイ隊員になりたくて警察署へどうすればいいのか手続き取ったことがあるんですが……残念ながら家族に前科者がいたおかげで警察官に採用することができないので、試験を受けてもダメだと言われ未遂に終わった過去があります(苦笑)。
Tさん:人生色々ありますねぇ……。
吉田:今回Tさんからお伺いしたチャリテロの当たり屋なんかは可愛いもんじゃないですか。関西から関東へ昭和の時代から攻め込んでくる、クルマを使った当たり屋の現状ってどうなんですか?
(次回へつづく)