Tさん:まさにそれですね。音声も記録されてしまいますし、クルマで当たり屋稼業をするのはそれなりにリスクを伴ってしまうんですよ。さらに他に通行するクルマもドライブレコーダーを装着していましたら、現場のクルマ同士の接触状況を第三者のカメラが記録している可能性もあります。
吉田:ああ、なるほど。そう考えたらブレーキランプを付けないサイドブレーキでの急停止なんかは、テールランプが光らない=整備不良違反扱いのも捉えられますし、状況もそのままドライブレコーダーに録画されますからリスクしかないってのが分かります(笑)。
Tさん:そこで今の当たり屋はクルマじゃないらしいんです。
吉田:”らしい”と言うのは?
Tさん:私たちは論より証拠が重要ですので、個人的意見では当たり屋との疑惑を持ちますけど、それを言葉では発することができません。
吉田:そういう意味ですか。国家公務員ですからそれは仕方がないですもんね。
Tさん:私が吉田さんとこのようなお話をしていることでさえ、通常ですと警視庁へ連絡して頂いた後に手配されてお話をするのが本来の公式なやり方ですが、絶対匿名で記事にする約束をして頂いていることで私自身が日常のフラストレーションを吐露しているようなもんですけどね(苦笑)。こんなことバレたら始末書を間違いなく書かされますよ。
吉田:それは警察官の皆さん、同じことおっしゃってます(苦笑)。僕としては現場の生の声、本音を伺いたいですし、警視庁を経由したのでは線引きされて、お話を伺ってもつまらないネタしかもらえないとの判断なんですけどね。(つづく)
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