2018年、日本はトランプ政権の意向で「親中」に舵を切らされる

 

この瀋陽軍区が、長い間に渡って北朝鮮を事実上コントロールしてきましたが、同時に北京中央政府としては、クーデターを起こす可能性が高い軍区としても考えられていました。それは、元々別の民族だったことや、北朝鮮の核開発と瀋陽軍区が結託して、北京中央政府を狙う(クーデターを企む)可能性があったからに他なりません。それゆえ、習近平国家主席は2016年に軍区を再編し、瀋陽軍区の力を削ぎました。これ以降、北朝鮮の暴走がはじまります。

現在、国境の向こう側にいる同民族の同胞を苦境に追いやった中国政府と、その裏側で画策する米国に対し、北朝鮮は挑発を行なっています。

本来なら、北朝鮮問題は中国の内政問題とも言えます。しかし、北朝鮮が「バカじゃない」のは、矛先を中国ではなく米国に向けている点です。そうすると一枚岩ではない中国が、米国と北朝鮮の板挟みになるからです。つまり、北朝鮮は、長年駐留する在韓米軍より、同胞の中国国内の復権を第一に考えているのです。

軍区を改変しても、国境を超え同じ朝鮮族である中国の一部勢力と、そこと結託しようとする米国の一部勢力(主に軍産複合体とイスラエル)に対し、中国の内政問題として処理したい(戦争を起こしたくない)北京政府と、戦争ではなく緊張だけが必要なトランプ政権。このふたつの勢力が北朝鮮問題の本質にあると僕は考えています。

もし、朝鮮半島で戦争が起きれば、中国は再編した軍区から大量の兵士を投入する必要があります。同時に、難民が中国に大量に入り込むことによって、中国東北部は混乱を極めます。この混乱を避けるために、中国政府は、同国内に抱える瀋陽軍区の利権を上手にコントロールする時間が必要となるのです。

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