いまや知らない人はいないグーグルやヤフーなどの検索サイトも、最初から今の形が存在していたのではなく、誕生し世間の注目を集めたときがあり、そこから進化を続けてきた。
上述のとおり、ヤフーは「サーファー」と呼ばれるスタッフが手作業でサイト情報を収集し、お薦めのサイトを厳選。
そして、「エンターテインメント」「メディアとニュース」などのカテゴリ分けするところから始まった。
そのため、まだグーグルが登場する前のヤフーが全盛期だった頃は、ヤフーの編集部さんに選んで頂いてヤフーカテゴリーに掲載されるということはそれだけで、そのウェブサイトの情報やサービスの利用価値が優れているという証拠でもあり、とても光栄なこととして受け止められていたのだ。
たぶん今でもそういう感覚は皆さん、お持ちのことだろう。
だからこそ、今月末までこの手作業によって作られるヤフーならではのコンテンツは存続してきたということだろう。
しかしそれも、3月29日でサービス終了。
ウェブ環境は大きく変わった。
特に、サイト数の増加は人の手による情報収集や登録作業を厳しいものとし、プログラム処理への移行を促し「ロボット型検索」が主流となってきたということだが、それでこのサービスを終了させてしまって本当に良いのだろうか。
ロボット検索が優れているというのは理解できる。
それはそれで取り入れたら良いだろう。
でも、人間ならではの感覚やひらめきのようなものを元にした手作業で作った、「Yahoo!カテゴリ」にはロボット検索にはない魅力や『味』が生まれるような気がする。
それに、ロボット検索の場合、競合他社の検索サイトとの差別化は難しくなるのではないだろうか。
実際、現在のヤフーのロボット検索はご存知のとおり、グーグルのものを使用しており、検索機能だけを求めるなら、極端に言うとヤフーには存在価値がないということになってしまう。
ヤフーはニュースやその他のコンテンツを見るだけという人も多いと思う。