とにかく「憲法を改正した総理」の称号が欲しいだけの安倍首相

 

財界にかつてのような創業社長がめっきり減り、首相をおだてるのが上手なサラリーマン会長が、大立者を気取って取り巻いている。

マスメディアの経営陣はさらに小粒で、保身に憂き身をやつしている。安倍首相が裸の王様になるのも道理だ。

メディアに気概があるなら、「ほとぼりが冷める」という定理を、たとえばモリ・カケで覆さなければならない。

もうネタ切れだ、などと言うなかれ。豪雨災害も灼熱地獄も目の前の重要なニュースだが、モリ・カケの報道がピタリと止まったのはどうしたことか。政治権力のあり方、場合によっては総理の犯罪にもつながりかねない重要な問題だ。

いま一度、洗い直して、連載ものにしたり、特集を組んだりする必要があるだろう。その過程で、真新しいネタが見つかり、スクープできるかもしれない、

テレビなどはさまざまな切り口で取り上げることが可能だ。安倍首相はもちろん、今井尚哉、柳瀬唯夫、萩生田光一、加計孝太郎ら役者はそろっている。

まだ未解明の問題なのだ。彼らにアプローチし、インタビューできないなら、その反応をこと細かに報じるドキュメンタリーをつくればいい。

筆者の想像するところ、安倍首相は、「憲法を改正した総理」の称号がとにかく欲しいのだ。

その念願さえかなえれば、ちゃっかり逃げ場を探しにかかるだろう。自分が日銀支配と放漫財政でつくったバブルの後始末は他人に任せる。安倍さんは景気をよくしたが、そのあとはガタガタ。そう応援団が吹聴できるシナリオを描いているにちがいない

失政の尻拭いをさせられる将来の首相は、いい面の皮。あとに残される国民は災難だ。

image by: shutterstock

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