中国の尻馬に乗れ。忘れ去られた中央アジアが世界の要衝となる日

 

このほか、ウズベキスタンなどを通る旧シルクロードの鉄道、道路建設も計画されており、これらが完成すれば“陸のシルクロード”は、中国とイラン、トルコなど中東への輸送路も格段に便利となる。

中央アジアは古代からシルクロードの拠点として知られ、15~16世紀までは中国とヨーロッパの文物を運ぶ中継地だった。その後、船や飛行機が利用されるようになって、かつてのシルクロードは利用されることが少なくなっていた。それが中国の“一帯一路“構想で再び脚光を浴びてきたのだ。

20世紀の東西を結ぶハブ空港は、アラブ首長国連邦のドバイ国際空港だったが、一帯一路構想が本格的に動きだすと、アジア、中東、欧州、ロシアなどと地政学的にも近い中央アジアが今後10~20年のうちにハブの座を奪うことになるのではなかろうか。21世紀は物流拠点をもつ国が中心地になりそうだ。

(財界 2018年8月7日号 第476回)

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【著者】 嶌信彦 【発行周期】 ほぼ 平日刊

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