『ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと』
奥野克巳・著/亜紀書房
日本とは全く違う習俗・文化を持つプナン族。夫婦とは、所有とは、死とは。そのいずれもが日本人が当然と思い込んでいる概念を根底から覆す。とりわけ私は徹底した個人所有の否定は現在広まりつつあるシェアリングに似ている。あまりに違う文化からの考察は、私たちが固定概念に凝り固まって家事をしていることに気付かせてくれる。
『座右の寓話』
戸田智弘・著/ディスカヴァー・トゥエンティワン
誰でも知っている世界の寓話。そこで示唆される人生訓は、それぞれ深い。災害の多かった今年、『100万分の1の命』と『キツネとクマ』のハナシは、感じる部分が大きい。また、期間限定養育中の親戚の子を見ていると『西瓜泥棒』を読んで欲しいと思ってしまう。自己啓発系の本なんか読んでいるヒマがないと思われるなら、寓話に潜む人生訓を思い出して。
まだまだ良い本はたくさんあります。いや、私も読めていませんので、読書の秋にエンジンをかけてガンガン読んでいこうと思います。
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