まず、「愛国」という言葉について、先生は、こう語っておられます。
本書のタイトルに「愛国」という言葉を使っている。愛国とは読んで字のごとく「自分の国を愛すること」(広辞苑)であり、自らが所属する共同体で生きる人々が、ごく自然に持つ感情であり、その意味に尽きる。「2018FIFAワールドカップ」が今年(2018)6月14日から7月15日までロシアで開催されたが、サポーターたちは自国の勝利を信じて国旗を振り、声を上げて応援していた。サッカーに興味がない人でも日本チームが戦っていれば自然と応援してしまうものだ。これも国を愛する心の表れの一つである。
「愛国心」とは、「ごく自然にもつ感情」であると。では、「リアリズム」については、どうでしょうか?
国という共同体において、そこに生きる人々の雇用が確保され、生きがいを持って仕事に打ち込み、相応の賃金が確保されることは、経済政策の根本だ。相応の賃金の総和が国の豊かさであり、それを実現することが国益の追求となる。そのためには、現実を直視したリアリズムに基づく政策的合理性の追求も必要となる。
ここから、すばらしい言葉がつづきます。
筆者は、「国益を守る」ということが愛国だと思っている。だから「愛国者か?」と問われれば「そうだ」と答える。
「国益を守ること = 愛国」
なんとわかりやすい定義! この本では、「愛国リアリスト」の高橋先生が、日本と世界の大問題を、バッサバッサと斬っていきます。日本を代表する賢人、高橋洋一先生の新刊、是非ご一読ください。北野絶対お勧めです。
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