第3は、作文をほかの人の前で発表する機会を作ることです。子供たちは、無機的なテストの点数で成長するのではなく、人間との関わりの中で成長していきます。小学校低学年のうちは、親や先生の励ましによって、小学校中学年からは友達との関わりの中で、作文の勉強に対する意欲を持ち続けていくようになります。だから、子供の作文を見たり聞いたりする機会があったら、親は必ずいいところを見て励ましてあげることが必要なのです。 作文力の本質は思考力です。小学生の間は、まだ「正しい書き方を身につける」という表記の練習が中心になりますが、そういう段階はすぐに終わります。中学生、高校生になると、上手な作文を書くためには、深く考える力が必要になります。だから、作文力の土台は、難しい文章を読み取る力になります。そのためには、小学生の間から読書に力を入れていく必要があります。
そして、読書力は、ただ何でも読めば身につくというものではありません。本人が好きなものを読むのが基本ですが、そこに、語彙と文章のレベルも考慮する必要があります。 作文力も同じです。ただ何でも書けば身につくというものではありません。やはり、それなりに努力する目標が必要です。そして、そういう目標があった方が、子供たちは作文に意欲的に取り組むようになるのです。
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