家庭教育アドバイス…「見返すほどに価値を増す」
子どもが落ち込んだり、挫折したりしたとき、親としてできることの1つは「子どもに共感」すること。加えて、もう1つできることがあります。と言うよりも、ぜひしてほしいことがあります。
それは、これまで頑張ってきたことを思い出させ、周囲も、子ども自身もそれを認めることです。そこで写真の出番です。写真は「自分が頑張ってきた証拠」だからです。
頑張る姿、悔しがる姿、達成感溢れる姿など、瞬間瞬間を捉えているからこそ、その写真を見て当時の感情が蘇ってきます。また、一緒に写る親の姿を見て「一緒に喜んでくれた」「いつもそばにいてくれた」「愛されている」という感情も出てきます。こうした感情は子どもの「自己肯定感」を高めます。また、自信を取り戻し「自己効力感」も高まります。
人の記憶は思いの外あやふやです。写真に撮ったものを家族で見返すことは、当時の感情を思い出し、「夜泣きで大変だったけど、私は頑張ってたな」と親自身の自己肯定感があがったり、「部活でこれだけのことをやってきたんだ」と子どもが自信を取り戻したりできるとても素晴らしい時間です。新婚当初の写真を見て、「お父さんお母さんみたいな家庭を持ちたい」などと家族の大切さを感じたりするかも知れません。
デジタルデータがなく、プリントしてアルバムに整理するのが当たり前だった頃は、家族みんなで写真を見る団らんの場がありました。子どもの思いを共有する時間でもあったのです。写真の整理を通して、家族と思いを共有する時間を作ることをお勧めします。自己肯定感や自己効力感がアップすること間違いなしでしょう。
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