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楽天モバイルが恵比寿駅前にショップをオープン――カウンターのないショップはユーザーに受け入れられるか

1月23日、楽天モバイルが無料サポータープログラムの拡大を発表。従来の5000人に加えて2万人を追加するという。商用サービス開始時、楽天モバイルでは予めネットで楽天IDと連携させ、機種や料金プラン、契約者情報を事前登録しておけば、ショップでは重要事項の説明と本人確認ののち、機種が受け取れるようになるという。

シンプルな手続きにより、契約時間は最短18分になるとのことだ。従来、他の店舗では2時間半近くかかることもある。また、楽天モバイルのMVNOでも97分かかるということから、大幅な時間の短縮になるようだ。

ただ、実際はネットで機種と料金プランを選べるのであれば、そのままネットで契約手続きを進めてしまうのではないか。客とすれば、「実際にスマホは触って確認したい」「店員さんにおすすめを聞きたい」「料金プランも店員さんに聞きながら選びたい」からこそ、店舗に足を運ぶわけで、スマホやPCで事前登録してくる人がどれだけの割合になるのかはかなり未知数だろう。

今回、楽天モバイルは、恵比寿駅前に新たにショップをオープンさせた。ショップは佐藤可士和氏がデザインなどを監修しているという。

ショップには受付カウンターなどはなく、店員がタブレットを使って契約業務を行うという。このような接客方法は、アップルストアでは当たり前に行われているし、アメリカのベライゾンなどのキャリアショップでもすでに取り入れられている。ただ、椅子がないと、長時間、待たされたときに契約せずに帰ってしまう客が続出しないか心配だ。

とはいえ、どうやらショップ店員間でメモ用紙のやりとりは発生しないものと思われ、客を侮辱する心配はなさそうだ。また、店内にはポスターなどは掲示されないという。

新規参入キャリアとなると、どうしても最初はショップにも変化を求めようと頑張ってしまう傾向が強い。特に思い出させるのが、ソフトバンクがボーダフォンを買収し、オープンさせた表参道店だ。当時、100席以上のカウンターを設け、「日本最大」と銘打ち、24時間営業を華々しくぶち上げていたが、結局、半年も経たずに通常の営業時間にしれっと変更。100席のカウンターもみるみるうちに減っていった記憶がある。結局、いまでは他とは変わらないショップになってしまった。

楽天モバイルの新しいショップも、実際に商用サービスが開始され、ユーザーが殺到したときに、どれくらい機能するのか。最初の意気込みとコンセプトをどこまで維持できるのか、注意深く見守っていきたい。

image by: shutterstock

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日経トレンディ編集記者として、ケータイやホテル、クルマ、ヒット商品を取材。2003年に独立後、ケータイ業界を中心に執筆活動を行う。日経新聞電子版にて「モバイルの達人」を連載中。日進月歩のケータイの世界だが、このメルマガ一誌に情報はすべて入っている。

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