4月に日本を訪れた外国人旅行者数が、前年同月比と比べて99%減少したことが、先日明らかになりました。新型コロナウイルス感染拡大の影響がはっきりと数字に表れた形ですが、それにしても99%という数字のインパクトは凄い。しかし、調べていくと、様々な分野でこの「99%減」という現象が起きていました。
インバウンド需要が「99%減」
まずは新型コロナウイルスの影響を思いっきり受けた旅行関係。訪日外国人旅行者数が99%減となれば、それに付随する部分でも同じ現象が起きているはず。見ていくと、はい、ありました。しかも色々と。
日本最大の羽田空港。ゴールデンウィークの国際線の利用者数が、前年と比べて99%減と大幅に減少。5月初め頃の空港の様子を映したニュース映像などを見ると、確かにその数字も納得できます。しかし、この現象は羽田だけではありませんでした。
海外への空の玄関口、成田空港でも同じ期間で前年同期比で99.0%減。出入国者数は1万2720人でした。さらに、関西国際空港も99%の減少。こちらの利用者数はわずか2150人という散々たる数字。単純計算で1日あたり165人の利用者にとどまりました。
しかし、話は日本だけでは終わりません。海外の空港も同じでした。報じられているだけで、香港国際空港、ハンガリーのブタペスト国際空港、そしてドイツの空港も、前年比の4月と比べて利用者数が99%減少。世界中の国際空港から人がいなくなったことを表しています。
大幅な減少は空港だけではなく、大手旅行会社の日本旅行も今年3月の海外旅行総取扱額が99%の減。また、今年4月に韓国を訪れた日本人が、昨年同月の29万人から99%減のわずか360人だったことがわかっています。
新型コロナウイルスの影響で旅行できないから仕方がないとはいえ、99%も人がいなくなってしまってはたまりません。スペインなど国によっては外国人観光客の受け入れを再開したところもありますが、しばらくはこの状況は続くとみられ、かつてのような賑わう空港の姿はまだまだ先かもしれません。image by: Morumotto / shutterstock