共同通信によると、自民党の河井案里参院議員の陣営による公選法違反事件で、検察当局が党本部関係者を任意で事情聴取したことが27日、関係者への取材で分かったという。案里氏が初当選した昨年7月の参院選の公示前、党本部が案里氏側に提供した1億5千万円について、目的や決定者などを確認したとみられる。
検察、自民党本部関係者を聴取 - 河井案里氏側への1.5億円でhttps://t.co/zZ8RZyAkQD
— 共同通信公式 (@kyodo_official) May 27, 2020
追い込まれた河井前法相と安倍首相
いよいよ自民党本部に捜査のメスが入った。広島地検と東京地検特捜部が捜査を進めている、河井案里参院議員と衆院議員で夫の河井克行前法相の公職選挙法違反事件。
検察当局は、河井克行氏が地元議員らに現金を配ったとして、公選法違反(買収)の疑いで克行氏を立件する方針を固めている。その原資となったとされているのが、自民党党本部から河井陣営に支出された1億5千万円もの選挙資金。検察はそこに狙いを定めたようだ。
「官邸の御用聞き」とも揶揄された黒川弘務氏が賭け麻雀問題で辞任。「政治とは一定の距離を保つべきだ」と述べる林真琴氏が、26日付で東京高検検事長に就任した。官邸が手を出しにくくなった分、捜査を進めやすくなったという見方もある。
●標的は河井夫妻にあらず。検察が狙う「安倍政権」という真の本丸
検察トップの稲田伸夫検事総長が退任し、7月末には林氏が後釜に座るのはほぼ既定路線。稲田氏の退任時期から逆算し、6月前半が逮捕時期になるのではとの声がある中、検察当局がどのように動くのか。自民党党本部にメスが入ったことで、事態は一気に加速していきそうだ。