大学などで教鞭をとる 「未来バンク事業組合」理事長で環境活動家の田中優さんは、自身のメルマガ『田中優の‘持続する志’(有料・活動支援版)』で、学生たちが「地球温暖化の解決策は、私たちのライフスタイルの変革」と答えたことに違和感をおぼえたというエピソードを紹介。個人や家庭が排出する二酸化炭素の割合は少なく、電力消費量も少ないというデータを示しながら、電力会社や原発の原子炉メーカー、そして日本政府らによる地球温暖化の「不都合な真実」を明かしています。
プロフィール:田中優(たなか ゆう)
「未来バンク事業組合」理事長、「日本国際ボランティアセンター」理事、「ap bank」監事、「一般社団 天然住宅」共同代表。横浜市立大学、恵泉女学園大学の非常勤講師。著書(共著含む)に『未来のあたりまえシリーズ1ー電気は自給があたりまえ オフグリッドで原発のいらない暮らしへー』(合同出版)『放射能下の日本で暮らすには?』(筑摩書房)『子どもたちの未来を創るエネルギー』『地宝論』(子どもの未来社)ほか多数。
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地球温暖化防止の別な視角
今年はいつもの年とは全く違う。
「地球温暖化問題とその解決策」 だ。
大学で授業をしていると、学生たちの思い込みにびっくりする。「
二酸化炭素の直接排出量
二酸化炭素を排出しているのは個人や家庭ではない。

図01 出典)温室効果ガスインベントリオフィス
家庭内で火力発電機など動かすはずがないのだから、
その結果、日本全体に対する排出量の比率は、 家庭部門は4.6% にとどまり、「エネルギー転換部門」と表示される電力会社が直接排出の40.1%を占める 。圧倒的第一位だ。まず電力会社を改善しなければ、
二酸化炭素の間接排出量
直接に排出するのは電力会社の割合が圧倒的に大きいのはわかった。
そこで間接的に電気を使うことで二酸化炭素を排出した分も家庭に

図02 出典)温室効果ガスインベントリオフィス
残念ながら地球温暖化問題の解決に、「
おそらくそうした回答が多くなる理由はテレビのせいだろう。