差別のない世界は遠ざかったのでは?
この件で危惧するのは次の2点である。
- 今後もずっと同じような発言をすることを期待される点(求められる点)
- アメリカに住む黒人以外の人がこのまま黙っているとは考えにくい点
である。大坂なおみにしろ、レブロンにしろ、今後、同じような事件や騒動が発生したら、必ず、意見や発言が求められる。その時にスルーをしたり、無視をするようだと、逆に、今、熱烈に行動を支持している人たちから批判をされるだろう。「お前は寝返ったのか?」、「お前は変わってしまったのか?」などなど。これはかなり大変なことである。また、今は静かに息をひそめている黒人以外の人たちがこのままずっと黙っているとは考えにくい。フラストレーションを溜めているアメリカ在住の白人などは多いと思う。
今、表立って黒人の人たちを批判したり、暴動を起こしている人たちを批判したり、警察側を擁護するようだとバッシングをされるので黙るしかない人は多いと思うが、特に白人のアメリカ人はプライドが高い人が多いのでこのままの状態がずっと続くとは考えにくい。暴動を起こしている人たちに不満を持っている人はたくさんいるだろう。結局のところ、こういう感じで差別を訴えても何ら解決しないどころか、全くの逆効果だと思う。本当に黒人差別の問題を解決したいのであればもっと考えた行動が必要だと個人的には考える。少なくとも騒動に便乗した暴動を頻繁に起こすのは支持をしてくれる人を減らすだけの愚行である。
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