最大のフロント、【台湾】
三つ目で恐らく最大のフロントは【台湾】です。
なぜ最大のフロントなのか。それは、未確認情報ではありますが、11月から12月に中国が台湾に何らかの攻撃を加える計画がありそうです。共産党に近いメディアである環球時報の署名記事によると「中国が前進し、さらなる発展を遂げるには、戦争に向けた準備を完全に整えるべきだ。歴史的な転換点が近づきつつある」とのこと。
加えて、最近、台湾への敵対的な感情が中国国内でエスカレートしてきており、ここ数日、中国空軍機による台湾海峡での示威行為が頻発していることも気になります。
それに対抗するためなのか、台湾に対してアメリカ政府は短期間に大量の最新兵器を売却または供与しており、それに中国政府が明らかに警戒心を強めているという情報もあります。
では果たして有事が起こった際、アメリカ政府は台湾の安全を本当に保障するのでしょうか?特に1996年の台湾危機の時に比べ、中国の軍事力は格段に発展していることから、アメリカが空母を派遣して対峙するような事態になるのかに関心が向けられています。ちなみに、どうも北京も人民解放軍も“それはない”と見込んでいるようで、アメリカが大統領選挙のいざこざで混乱している隙に、台湾への攻撃を画策するとの見解も強まってきました。
しかし、大統領選挙の結果がどうであれ、短くとも来年1月20日まではトランプ大統領のアメリカであり、中国が変な動きを見せるようならば、台湾防衛という名の下での対中ピンポイント攻撃も可能性としては排除できないものと考えます。
習近平国家主席は、様々な情報筋からの情報を総合してみた際、【台湾の統一(再統一)は「中華民族の偉大な復興」と位置付ける最重要・優先課題】になっており、自らがそれを現実化させ、ついには毛沢東に並びたいとの野心を隠すことがないとのこと。そのためには、武力行使も厭わず、ウイグル自治区問題や香港、南シナ海問題やインドとの交戦といったことに対しての国際社会(特に欧米)からの非難も完全スルーし、緊張を高めることを厭わない姿勢を明確にしています。
しかし、全面戦争は非常に困難であることも理解して、対台湾では小出しの攻撃を繰り出して、アメリカなどの出方を探りつつ、計画を進める方針のようです。
ここで仮にアメリカが台湾を防衛できないような事態になったとしたら、実際にはアジア太平洋地域およびインド太平洋地域でのアメリカへの信頼は吹っ飛び、日本を含む他の同盟国は“アメリカには守ってもらえないと感じてアメリカを見限り、アジア地域における軍備増強競争が始まるかもしれません。